創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   「私は小さい頃」を読んで   クローバー

 岸のそばの浅いところで遊んでいた時、どうしたはずみか中央に行きすぎ、流されてしまった。たしかに流されている場所は私の背よりも深いが、この流れのままに流されていけば、必ず浅いところに行くはずなのだ。怪我をして全く動けないままに、将来のこと、過ぎた日のことを思い、悩んでいた時、ふと激流に流されながら、元にいた岸に泳ぎつこうともがいている自分の姿を見たような気がした。歩けない足と動かない手と向き合って、歯を食いしばりながら一日一日を送るのではなくむしろ動かない体から、教えられながら生活しようという気持ちになったのである。神は真実なかたですからあなたがたを耐えることのできないような試練に会わせるようなことはなさいません。という聖書の一節が心にひびきわたった。
 私は、作者が少年時代に川に流されてあわてたように、とてもあわてたことがあった。社会のまとめテストの前々日、先生が、
「勉強したこと一年分全部と、問題集一冊全部がテスト範囲です。」
とおっしゃった。二日ではとうてい無理。私はすごくあせった。お友達と学校からダッシュで家に帰った。他のまとめテストもあるのに、絶対手におえない、私はそう思った。でも百点が取りたい、という心は変わらない。母に
「範囲は全部だって。急いで勉強する。」
と早口で言ったが、母は、
「大丈夫よ〜。」
とのんきな声で言った。結局授業でやったことと、単元テストの復習と、都道府県と県庁所在地の復習を終わったところで、算数のテストもあるんだからもう寝たほうがいいと言われ、しぶしぶベッドに入った。朝もぎりぎりまで社会の勉強をしている私に、母はまた
「大丈夫よ。それより、算数のケアレスミスをしないように気をつけてね〜。」
はげましてくれたが、やはり不安。そしていよいよ社会のテスト。なんと、問題集からは一問もでなかった。良かったけれど、先生はまるで鬼のように意地悪だと思った。そしてママの言った通りだったと思った。
 私は、作者のように、失敗をしても素直に受け止め、前向きに考えるようにしている。先週のバレエの後、レッスンバッグからレオタードを洗濯に出すのを忘れて、今週もそれを着ることになった、前は忘れていると母が出してくれていたが、
「もうちゃんと出さないと洗ってあげないわよ。」
と言われてから本当に母は洗ってくれなくなった。またやっちゃった。でもくさくないからまあいいか、と気にしない。前向きに考えるから、何度も同じ失敗をしてしまう。もしかしたら、少し落ち込んだほうがいいのかも。
 私はこの話を通して、その時は、とても怖くても怖くないと思えば怖くないし、その後、何かの役にたつんだということが分かった。一つ一つの体験を大事にしていきたい。

   講評   hoemi

《構成》 長文の内容をきちんと理解した上で要約することができたね。読みやすかったよ。
《題材》 体験実例を長文の内容に関連づけて書くことができていたよ。人は窮地に立たされるとパニック状態に陥ったり、不要な焦りを感じることが多いよね。お母さんのようにのんびり構え、流れに身を任せると意外と良い展開、結果を導くことが多いよね。
《表現》 クローバーちゃんが先生を<まるで鬼のように意地悪>と感じた気持ち、とってもよく分かるなぁ。先生も学生の頃、同じように思ったことが何度もあったような気がするよ(^^;)
《主題》 失敗を失敗に終わらせず、次のステップへの足がかりにすること、またピンチに陥ったとしても素直に受け容れることで状況が良い方向に転換するということだね。クローバーちゃんのいうように一つ一つの体験を大事にしていけるといいね☆

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