国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   人の心の矛盾   あほーどり

 いつからか、矛盾を悪いものと決めてかかる人が多くなった。
 薬が副作用をもたらすかもしれない、という理由で避けるような、プラスマイナスゼロになってしまう矛盾は不毛な、悪い矛盾である。
 しかし、同質のものが並んでいるだけの「論理的一貫性」とはつまらないものである。芸術の世界が論理を嫌っているように、人間は論理が間の抜けたものであると感じている。
矛盾は必ずしも悪いとはいえないのである。
 その理由は第一に、矛盾が生み出す議論が、よい結果を生み出すからである。互いに違う考え方を持ち、相手にわからせようとすることによって、思っても見なかった新しい意見が出ることだってあるだろう。単純な合理化だけがいつも最善の考え方であるとは限らない。
 また、第二に、人間の心は矛盾とは切り離せないからである。人間の考え方は、全て合理的であるというわけではない。複雑な感情が客観的に見て合理的でない選択肢を選ばせるということはよくあることである。このような人間の心が持つ矛盾を否定することは、人を否定する、という最大の矛盾につながるのではないか。
 確かに、数学式や法則などに矛盾が生じることは、学者たちにとって大問題であろう。
しかし、「悪いことそのものがあるわけではない。時と場合によって悪いことがあるのである。」という言葉のように、人間の感情が生み出す矛盾とそれらは、同じように悪いものだとは決していえない。人間が人間らしくいるには、矛盾や葛藤を抱えていなければならないのではないか。

   講評   hota

 要約は、「矛盾には良いものと悪いものがあるようだ」という一節を、1文目の後に入れておくといいですね。「良いものもある」ということを確認しておきたいです。

 「是非の主題」は、「私は、……と思う。」と、自分の意見として主題を書いてください。それから、具体的な「体験実例」が理由のどちらかに裏付けとして入るとよかったですね。(「体験実例」の「題材」に◎がつかず、総合評価が○になっています。)

 あとは、主張したいテーマは明確で、文章もしっかりしていてよかったです。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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