創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
小学1・2年生
小学3・4年生
小学5・6年生
中学1・2・3年生
高校1・2・3年生
別れとは イッタ
「あー、絶対あの先生だ。」
周りの空気が重くなったような気がした。
「俺達ってついてないよなあ。」
誰かがそう言った。他の学年やクラスの人達はみんな、とても興奮しているのに五年二組の男子だけは表情が暗かった。
僕の学校は一年一組から一組ずつそのクラスの担任の先生を校長先生が発表していき、六年三組で終るようになっている。四年生から上の学年には必ず男性の先生が入る。しかも五年から六年になるときはほとんど先生がそのまま持ち上がる。僕の学年は、一組と三組は女性の先生なので二組は男性と決まっているはずだ。だからみんなが嫌がるのだ。
僕の四年生と五年生の先生は同じ人だ。太っている男性の先生で女の子をひいきするので女子も男子にもきらわれている。その先生はとうとう他の学校へ転任した。みんな喜んでいて、ぼくももちろんうれしかったがほんの少しだけ罪悪感が残った。
僕は別れがいやだったときがある。それは幼い頃にいた社宅。そこではどろだんごを作ったり、秘密基地を作ったり、木になっているびわを食べたり、クマゼミを取ったりした。小学生にもなっていなかった僕にとってはまるで楽園みたいなものだった。いまでも時々思い出すことがあるが、そういうときはいつも心がきれいになるような気がする。
別れとは人間にとって思い出がある人や物ほどつらいものである。別れるのはつらいが思い出を作るのはいいことだ。ぼくはこれからの人生を思い出でたくさんにしたいと思う。
講評 koni
丁寧に清書できましたね。
毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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