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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   本は、美味い。   ことのは

 「本を読めば不思議な世界を旅できる」
「本の中は色々なことでいっぱい」
読書の標語はこんなふうに表現されているがわたしも全くその通りだと思う。世の中には青春もの、スポーツもの、恋愛もの、ファンタジー、ミステリー、SF、ホラー、エンターテイメントものなどというジャンルがある。その中で自分の好きな本を探して読み、本の世界にたっぷりひたれば、充実した時間が過ごせるだろう。主人公の生き方やその他の登場人物の考えに共感することだってあるのだ。国語の授業のとき、担任の先生が
「カレーライス」
という物語を朗読した。そして
「この話、どうだった?」
と全員に聞く。するとクラスメイトたちは声をそろえて
「この子の気持ち、すごく分かる!」
「そうそう、お父さんってこんな感じだよね。けっこう鈍くてさあ」
と感想を述べた。これはわたしが好きな作家の重松清さんが書いたものである。お父さんと男の子の物語だが、男の子の言動や生活のしかた、親への態度が
「ああ、うちもこんな感じ」
と思える設定なのだ。男の子の日常がリアルに、しかも男の子の視点から語られている。わたしたちの毎日にもあるようなささいなことが主題となっていて、分かりやすい。このような物語を読んで、自分の日ごろの生活をふり返ることもある。客観的に表現されているので他人の視点から自分の態度を見ることができるのだ。今まで知らなかった知識が身につくかもしれない。今、ほとんどの男子は
「読書はあきる、つまらない、難しい」
と口にしてマンガばかり読みふけっている。きれいに描かれ、ストーリーも分かりやすい。マンガもいいけれど、本の中の表現にうっとりするのもこれまたいい。深く読んでみると意外な発見があって面白いものだ。
 わたしは今、
「ハリー・ポッター」
シリーズにはまっている。友達と一緒に読み始め、感想や不満をつぶやきながら
「ねえ、今どこ? わたし、『アズカバンの囚人』読んでいるんだけど」
「うそ! わたしなんかもう『炎のゴブレット』の下だよ」
「ええっ、負けた」
と速度まで競っているのだ。一番進んでいるのはわたしで、まだみんなの知らない結末をときどきポロリ、ともらしてしまう。初めて読むときは
「ハリー・ポッターはだいぶ前にブームだったからなあ。読み始めるのも今更? って感じだけど……」
少し恥ずかしかった。この間最終巻の
「ハリー・ポッターと死の秘宝」
が発売され、人気が爆発している。図書館での予約数も膨大な数で、借りるのは極めて困難だ。待ちきれずについ買ってしまった、などということになるくらい長く待つだろう。「ハリー・ポッター」は、魔法使いのハリー・ポッターを中心にした物語で、ファンタジーをあまり読まないわたしには読もうという気が起きなかった。でも友達にすすめられ、一巻から目を通してみると面白い、面白い。作者が考えた食べ物や妖怪、スポーツなどまでリアルに描写されていて、本当に存在するかのようだ。しかも、魔法使いの話なのに、日常でよくあるケンカや仲間外れのことも織りこまれている。多分、どんな鬼教官でも共感できるだろう。それぐらい、子どもたちが生き生きと描かれていて、わたしたちは夢中になってしまうのだ。
 人間にとって本とは、色々な人の生き方やそれまで知らなかったことを教えてくれるものなのだと分かった。ジャングルが舞台の本ならば、無料でジャングルに行くことができる。同じように日本の小説で他の国に住んでいる人たちに日本のことを教えてあげられるし、日本も他の国を知ることが可能だ。わたしはイギリスの小説を読んで「アップル・シュトルーデル」というお菓子があることを知った。初めて知ったときはアップルパイかと思ったが、少し違うらしい。誰でもできる読書は未知の世界をつめこんだ料理のようなものだ。

   講評   kaki

自分の人生は1つしかないけれど、本を読むことによって、多様な人生を疑似体験できることが、読書の醍醐味(だいごみ)かもしれないね。


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