低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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島国言語と大陸言語 ゆっきー
島国言語の特色の一つは、相手に対する思いやり画行き届いていることである。その代わり第一人称にいろいろな形態が出来ている。「私ども」とか「手前ども」のように、第一人称の単数か複数かはっきりしないような用法があり、それが何とも言えない味わいを持って受け取られる。日本語の人称を表す言葉は、きわめて多様で、第一人称など五つ六つがすぐ頭に浮かんでくる。島国言語のもう一つの特質は、話の通じがたいへんよいと言うことである。言語には冗語性というようなものがある。一口に言うと言葉のなかに含まれている必要な蛇足である。これがないと相手の言っている事が中途で分からなくなったりする危険がある。
私は島国言語には、相手に対する思いやりがあっていいと思う。理由は、自分の呼び方や相手の呼び方、話し方などには個性があるからだ。たとえば自分のことを名前で呼んだりする人もいる。それも個人個人の個性ではないかと思う。言葉遣いが悪い人もいるが、それも個性だと思う。「人は制服のとおりの人間になる」と言う名言があるが言葉も同じことではないかと思う。だから言葉遣いでその人のことも分かる。それはかなり便利なことなのではないかと思う。
私は、正しい意思疎通をするためには大陸言語のほうが適していると思う。島国言語だけに頼っていると誤解を招いてしまうことがある。第一人称をはっきりさせておくほうがいいかもしれない。相手と会話しているとき英語では相手のことを「you」と呼ぶが日本語では「あなた」とか「君」とか相手の名前とかいろいろな呼び方がある。相手のあだ名だったりするときもあるだろう。相手のあだ名だった場合は、もし相手のあだ名がすぐ変わっている場合なら相手も自分も混乱してしまうだろう。
確かに島国言語にも大陸言語にもそれぞれのよさがある。しかし一番大切なのは「トランプが生きているのは、それが実際に使われているときである」と言う名言もあるようにそれぞれの良いところを取り入れていくことだと思う。
講評 inoko
ゆっきーさん、こんにちは。
島国と大陸では、考え方が根本的に違う。こうした比較論の説明文には、これから度々出会うと思いますが、自分自身や身の回りの実例に照らし合わせて、しっかい自分の意見を導き出しましょう。
☆ 二つ目の意見で、二人称のことを書いていますが、一人称と二人称、島国言語と大陸言語が混同されていますね。「物事をはっきりと言う」ということを取り上げたほうがわかりやすいかもしれません。構成図を書いて、整理するといいでしょう。
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