創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
小学1・2年生
小学3・4年生
小学5・6年生
中学1・2・3年生
高校1・2・3年生
暑かったけれど、うれしかった遠足 きおあ
淀川公園って、どんな所かなあ。広い公園だったら野球がしたいし、新しい友達と仲良くなりたいなあ。それにしても、きょうは暑いなあ。(書き出しの工夫)
五月一日は学校の遠足の日。とてもよく晴れた天気で暑い中、淀川公園まで五キロの距りを歩いて行きました。やっと着いた公園は、思いっきり野球ができる広さで、みんなとボールを夢中で追いかけて一生けん命走って楽しかったです。
お日様のひざしがギラギラとても強くて、ぼくの顔とうではゆでだこのように真っ赤。(感じ、たとえ)日焼けして、熱くてじんじんしました。でも、ぼくは水筒のお茶を少しずつ大切に飲みました。なぜなら、お茶をがぶ飲みして、気分が悪くなった事があったからです。それに夏に父と外出すると、
「暑い日にがぶ飲みすると、後で汗をいっぱいかいて、かえってつかれるぞ。がまんして少しずつ飲んだ方がいいよ。」
といつも聞いていたのです。(聞いた話)
そんな暑い中、また五キロ歩いて学校にもどる時間になりました。ぼくは、がんばって歩こう、と思っていたけれども、暑い中走ってへとへとで座り込んでいるお友達もいました。帰り道の途中、お友達の一人が
「お茶が余っていたらちょうだーーい。」
とはあはあ言いながら、しゃがみこんでしまいました。そこでぼくは
「ぼく、まだお茶あるからね。でも、さっき他のお友達にもあげたから、少ないかもしれないけど。それでもいいかなあ。」
と声をかけました。水筒のコップにお茶を注いであげると、まだ四杯分残っていました。お友達は、そのお茶を飲み干して
「ありがとう。これで学校まで歩けるよ。」
と、にこにこして元気を取りもどしたように喜んでくれました。(いろいろな言った)こんなに喜んでくれて、ぼくのお茶がちょっといい事をしてあげたようで、ぼくは一番うれしかったです。(中心を決める、自分だけが思ったこと)もし、ぼくがお茶をがぶ飲みして全部なくなってしまっていたら、お友達を助けてあげられなかったかもしれない。(もし・・・だったら)
家に帰ると、その日の最高気温は二十五度もあったそうです。お友達と仲良くなれて、本当にうれしい遠足でした。
講評 hamura
書き出しのくふうがとてもじょうずです。会話とにていますが、心の中で思ったことから始めるのもいいですね。よむ人が、すぐに、きおあくんと同じ心のもちかたに入っていくことができるからです。また、長く書くことができました。
次は説明のぶぶんです。ここで、数字や名前(公園の名前、あそびの名前)を入れているので、短い文でも、正しくじゅうぶんに説明できています。
お父さんに聞いた話を入れたので、作文に時間の広がりがでました。今作文の中で、中心になっている時間(=遠足にいっているとき)より前の時間を入れることで、できました。じょうずです。
つかれたようすは「はあはあ」「へとへと」、うれしいようすは「にこにこ」とういうように、くり返す言葉のたとえ(ようすをたとえる擬態語(ぎたいご))をこの部分にたくさんくり返して使っています。これによって、この場面がとつぜんみじかに、体でほんとうにかんじるようにできました。
さいごに、思ったことや考えたことを長く書いてしめくくれるのは、すばらしい。ほんとうに作文の力があります。とてもよくできました。
毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘
自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
|
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)
| |