国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   言葉の深さ   あまぐり

 散り始めの頃のある日、枝を離れた花びらを見ていて、これが地面に達するまでの間の状態を、ぴたりと表す言葉がないのに気がついた。桜の花びらと、からまつの葉と、自然はついに言語の及びえないものなのだ。もし日本語にそれ(そのものを言い表す言葉)がなければ、それは日本語の語彙の貧弱を意味すると、二十年前と同じ事を考えさせられた、日本語になくてはならない言葉のように思えるのだが。(要約)
 僕の学校では国語の時間に俳句を造る事が多い。五・七・五と決まった短い文字数で書かなければならないから言葉を選ぶのにすごく悩む。俳句などを造るときはある程度の言葉を決めてから作り始めるが、書いていくうちに次にどのような言葉が入れば良いのかなど考える。その言葉に適す言葉がなければその五・七・五という一つの俳句の内容がまるで今の政治のようにねじれてしまう。例えば「桜」。入れる言葉に「ひらひら」か「ひゅ〜ひゅ〜」などどちらの言葉を入れるのかを迷う。だが日本語にはその言葉にぴったりの言葉がないため、限界がある。そのため俳句や川柳や作文など完全なものは出来ないのだ。そこが日本語の欠点である。だがその言葉に一番ふさわしいものは何かと考え、入れたならその人にとっての良い作品が出来る訳である。
 「帯に短し、たすきに長し」ということわざがあるように、それにぴったりの言葉を見つけることが難しい場面が多い。人間にとって言葉とは決して最大の道具ではないと気付いた。

   講評   jun

 要約は、非常に簡潔に、しかも、作者の言いたいことをしっかりとらえてわかりやすくまとめることができました。桜も松も、日本を代表する樹木なのに、桜の花びらやからまつの葉を舞い落ちる様子を表すぴったりの日本語がないというのは意外ですね。
 似た話は、俳句を作るときに、言葉を選ぶのに苦労するという話を書いてくれましたが、確かに、本当にしっくり来る言葉、ぴったりと当てはまる言葉を見つけるのは大変ですよね。そこがまたおもしろいところでもあるのですが……。たくさんの言葉の中で、自分の言い表したい物事を的確に表す言葉が見つからないということも少なくないでしょう。万能に見える言葉も決して万能ではないということですね。「まるで今の政治のようにねじれてしまう」とはうまいたとえです。
 結びは、ことわざを引用しながら言葉についてまとめることができました。「最大の」は「最適の」などとした方が意味がわかりやすいと思います。
                               

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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