創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
小学1・2年生
小学3・4年生
小学5・6年生
中学1・2・3年生
高校1・2・3年生
本当の価値 ピプリー
わたし主題 要約 体験実例 たとえだじゃれ表現 わかったこと 常体で書く 題材 書き出しの工夫 構成。
数年前、森林関係の研究所に勤務している研究員のところに、ある村の村長が訪ねてきた。ところが、一番高く売れる方法を教えたら村長はきわめて不愉快そうな顔をした。木が本来もっている価値を生かすことと、商品として木を高く売ることは、必ずしも一致しない。国産材は、どこにのこぎりの歯をあてるかで木目の出方も変わる。あの村長の気持ちを仕事のなかで実現させる職人たちの腕とともにあったのである。このように、物の価値をお金に換算せずに考える方が私は良いと思う。
第一の理由として、お金を気にせずに考えてみるとその物の価値が出てくるからだ。私は四年生の頃自分で作ったぬいぐるみがとてもお気に入り。ただいつも眺めるだけのぬいぐるみなのだが、とても可愛い。使わなくなって捨てようとしていたタオルで作ったぬいぐるみ。お金に換算しても、もし売っても売れないだろう。でも、私にとってはとても価値の高いものであった。自分で作ったからなのか、とても可愛いと感じるし、なぜか心が温まる。他の人には「こんなもの」と思われるだろう。「お金」の価値ではなく今、私達には「物」の価値が必要なのではないだろうか。
第二の理由として、「お金」で価値が高いものよりも「物」で価値が高い方が大切だからだ。私の母は、有名ブランドのバックを持っている。こんな貴重なものは大切にしなければな、と思いきっとあまり使わなくなる。そのうち、違う安いバックを使い始める。きっと、そのうちに安いバックへの思い出が深まり、ブランド物のバックは思い出深くならないだろう。きっと、「お金」での価値の高さ、「物・思い出」の高さの方が貴重なのではないだろうか。人の心とは、普通はお金の方が大切かも知れないけれど、本当の価値というものを人は求めているのだと考えられた。
一方、反対意見も考えられる。お金で価値を表すと、分かりやすいし、簡単だ。物の価値でもし買い物をしていたら、とても難しい。しかし、「家の批評ができるのは、建築家ではなくそこに住む人である。」。という名言のように外見・お金の価値なのではなく、その人ならではの物の価値があるのだと私は思う。
講評 yuta
◆要約は工夫をしてまとめましたね。二文目に「天然ヒノキ」「玄関の表札」という言葉を入れると、より意味がスムーズにつながると思います。
是非の主題は『物の価値をお金に換算せずに考える方が私は良いと思う』。
◆『第一の理由として、お金を気にせずに考えてみるとその物の価値が出てくるからだ』。自分で作ったぬいぐるみを例に挙げ、お金では換算できないものの価値を紹介できました。
◆『第二の理由として、「お金」で価値が高いものよりも「物」で価値が高い方が大切だからだ』。「思い出の価値」というのがお金で換算できない価値なんですよね。好きな人に贈ってもらったバッグなんていうのもいいですね〜。
◆『一方、反対意見も考えられる。お金で価値を表すと、分かりやすいし、簡単だ。物の価値でもし買い物をしていたら、とても難しい。しかし「家の批評ができるのは……」という名言のように』と、いい流れで書けました。最後にもう一度『だから私は、物の価値をお金に換算せずに考える方が良いと思う』という是非の主題を書いておきましょう。
毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘
自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
|
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)
| |