創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   表現できないこと   その

「つぼみふくらむ」「ちらほら咲き」「八分咲き」「散り初め」「落花盛ん」「散り果て」。花便りの言葉も、微小感覚を表し分けて、まことに風情に富んでいる。ところが、散り初めのころのある日、枝を離れた花びらを見ていて、これが地面に達するまでのあいだの状態を、ぴたりと表す言葉がないのに気がついた。風が一斉に散らす花には、「花吹雪」「散り交う」という言葉がある。だが一ひらまた一ひらと、自分の重みだけで木を離れ、○○○てゆく花びらのありさまをいう動詞は、簡単には見つからない。具体的に言えば、右の○○○印を「散る・落ちる・流れる・こぼれる」などで埋めてみても、ぴたり、とはゆかないのである。
 わたしも、このようにぴったりと表現できなかったことがある。わたしが矯正をしていて歯が痛かった時、どうやって痛みを表すのかがわからなかった。お母さんには、
「歯がかゆいというか、歯が浮いているというか・・・」
と痛みを表せるようなこと言ったら、幸いお母さんも昔、矯正をしていたので、痛みを分かってもらえたが、痛みをぴったりと表せる言葉は無かった。また、お腹が痛かった時も、
「どんな感じで痛いの?」
と聞かれるが、チクチクする、ヒリヒリする、ギンギンする、などと表現する言葉はあるが、どんな感じっていっても・・・と思うのであり、いわゆる、「微妙」なのである。
 人間にとって言葉は何でも表現できると思いがちだが、なかなか表現できないこともあるものである。

   講評   kiri



 こんにちは。日本語は話せるけど、全部の言葉を知っているわけではないよね。自分が言いたいことを言葉で表すのは難しいね。表すことばがない場合もあるしね。

<構成> ●要約…自分が置かれている状態をぴたりと言い表すことができないときに日本語の語彙の貧弱さを感じるというところがしっかり要約できました。
<題材> ●体験実例…痛みを相手に分かってもらうのはむずかしいね。なかなかぴったりすることばが見つからないね。そのみちゃんも歯が痛い時や、おなかが痛い時、うまく表現できなくて困ったね。
<表現> ●たとえ・ユーモア表現…今回は「まるで」を使った表現がなかったのが残念。どこかに光る表現を入れておきましょう。
<主題> ●一般化の主題…最後の段落は上手にまとめたね。たくさん言葉があるから、言葉は万能だと思いがちだけど、そうではないのだね。
                       

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