低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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父親 えさな
父が父でなくなっている。父が父の役割を果たしていない。家族を統合し、理念を掲げ、文化を伝え、社会のルールを教えるという父の役割が消えかけている。父でなくなった父の典型が「友達のような父親」である。彼らは上下の関係を意識的に捨ててしまった。価値観を押し付けることは絶対にしない。「友達のような父親」は、実は父ではない。父とは子供に文化を伝えるものである。しかし対等の関係では、文化を伝えることも、生活規則、社会規範を教えることもできない。
確かに、昔気質の頑固で厳しい父親は良い。どちらかというと私の父も頑固で厳しいタイプの父だ。友達の様な父親とは違い、家では一番偉いと言う雰囲気がでているので家族がまとまりやすい。一つの例としては何かを決める時だ。父は週末には外食へいこう、と言う事が多い。そのとき、父は
「どこがいい?」
と聞く。みんなバラバラな意見だったり、あまり希望がなくて、なかなか話が進まない時は、父はよく
「じゃあ、○○にしよう。」
と決めてしまう。このように父が決めると家族の中にも上下関係があるため誰も反論はしない。時には厳しくて頑固な父がいやになることはあるが、父がいると家族がもっとまとまっている気がする。
一方、ものわかりのよい友達のような父親にもよさがある。私の父はあまり相談できる相手ではない。しかし、もし父親がもう少し友達のような存在だったら、もっと親しみを持って接しても平気なのだが、今はあまり気軽に相談をしたりはできない。時々私の父に学校や勉強のことを話してもあまり反応してくれず、興味を持っていないようだ。父はいつも、子供の勉強のことについては一切かかわらない、といっている。このように話しているときにもう少し、気軽に相談が出来て、対等な関係で話してくれる父親だったらいいなぁと感じる。
確かに頑固な父親にもものわかりの良い父親にもそれぞれのよさがある。しかし、一番大切なことは、他人から尊重されるためには、まず自分で自分を尊重できなければならない。」と言う名言があるように父親に自分自身に自信を持っていることである。
講評 kiri
こんにちは。とってもバランスのいい作文だったね。第一段落〜第四段落まで、同じぐらいの長さで書けました。
<構成> 複数の意見、しっかり書けていました。威厳のある父親の良さ、仲良くしてくれる父親の良さ、どちらも具体例を挙げて分かりやすかった。
<題材> 威厳のある父親というのは今はあまり見かけないかもしれないね。でも、愛理ちゃんのお父さんは、どちらかと言えばこちらのタイプなのかな? 何か家族で決める時に、お父さんが一言いってくれて、ぴしっと解決できるのはいいことだね。友達のようなお父さんの例は、愛理ちゃんの理想少し入っているね。こういうお父さんも時にはうらやましく思うこともありそうだね。
<表現> ぴったりの名言を、上手に取り入れることができました。威厳のあるお父さんも、友達のようなお父さんにもそれぞれ良さがあるけれど、本当に大事なのは、お父さんが自分自身に自信を持っていることだね。そうすれば自然と家族もまとまりそうだね。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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