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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   父親のあり方   ショウ

 父が父でなくなっている。父が父の役割を果たしていない。家族を統合し、理念を掲げ、文化を伝え、社会のルールを教えるという父の役割が消えかけている。立派な父が必要とされているのに、しかしその立派な父が育ちにくいのが現代社会である。しかしそういう父親の子どもは「自由な意志」を持つようにはなるが、「よい意志」を持つようにはならない。父とは子どもに文化を伝える者である。
 厳しい父親は良い。厳しい父親に育てられた子供は、大人になった時に、多少の壁にぶつかっても、それを乗り越えることができる。子供の時から、自分のことは自分で解決しろ、と教わってきた子供は、物事を自分で解決する力が身につき、それが大人になってから生きてくるのだ。恐らく、それを望んで子供に対して厳しい態度をとっている父親は多いと思う。僕が前に通っていた学校には、クラス内で喧嘩が起こった時、いつもそれを沈めてくれる人がいた。その子の父親は厳しいらしくて、その人の友達はいつもかわいそう、と言っていた。ところが本人は、全く愚痴をこぼさなかった。自分に将来立派になってほしいと思ってそう育てられていることを理解していたのだと思う。
 しかし、優しい友達のような父親も良い。悩み事を気軽に相談できる優しい父親は、子供にとって理想だ。悩み事を抱え込むことがないため、日々の生活を快適に送ることができるからだ。これも以前通っていた学校の生徒の話だが、学校から帰るとすぐに外に遊びに行き、一緒に遊んでいた友達の最後の一人が帰るまでずっと遊びつづけていた人がいた。その人の家に一度遊びにいったことがあるが、部屋がとてもきれいで、部屋中、テレビやゲーム機でいっぱいだった。自分で買ったのかと聞くと、全部両親に頼んで買ってもらったのだという。部屋もいつも自分でちらかして、両親に片付けてもらっている、と言っていた。しかし、その人は将来立派になって、今自分のせいで苦労している両親に親孝行したい、と言っていた。
 確かに、厳しい父親も優しい父親も良い。しかし、最も重要なのは、「他人から尊重されるためには、まず自分を尊重できなければならない」という名言もあるように、父親が自分自身に自身を持っていることなのではないだろうか。

   講評   hamati

●構成:複数の意見:「厳しい父親」と「優しい友達のような父親」の二つの父親について、それぞれのよさを書くことができました。ショウ君のお父さんは、どちらのタイプでしょうか?
●題材:体験実例:それぞれの父親の良さについて、実例を入れて書くことができましたね。「欲しいものを買ってもらえたり、片付けをしてもらえる」ことは、「優しい父親」と言えるでしょうか。第三者が読んで共感できる内容で書くことを心がけましょう。例えば、片づけを強要しないということを「子どもの自主性を重んじる親」という書き方ができそうですね。
●表現:名言の引用:「父親が自分自身に自信を持つことが大切」という、まとめの内容に沿った名言を入れることができましたね。とてもよいですよ。
●主題:総合化の主題:どちらのタイプの父親も、大切なのは、自分に誇りを持つことなのですね。うまくよりよい意見を導くことができましたね。
●体験実例をくわしく書くことができているのは、すばらしいです。「厳しい」「優しい」という観念は、一体誰から見ての視点なのか、考えさせられる内容ですね。6月1週は進級テストです。がんばりましょう。



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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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