低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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国際感覚があるということは、 ムーン
国際感覚があるということは、ただ流暢に外国語を話し外国人とそつなくつきあえるというような単純なことではありません。また国際感覚を身につけるということは、これさえ手に入れれば大丈夫というような一本の「魔法の杖」を見つけることでもありません。国際感覚という言葉は、国際化という言葉がそうであるように、そのとらえ方が人によってまちまちだからです。いま、時代は国際化時代から地球時代へと移り変わりつつあります。この変化に対応して、国家の枠組みにそった国際感覚だけでなく、より広い、地球市民としての意識が要請されるようになってきました。地球市民は、地球上で暮らすすべての人びとが人間らしく生きることをたがいに保障しあうという理念によって結びつくべきものでしょう。「私が平和や人権を求めるように、地球上に暮らすほかのすべての人も、同じ願いをもつ権利がある」という考え方です。その意味で、地球市民であるということは、人間であることと同様に地球上に生きる我々一人ひとりを包み込む、もっとも普遍的な定義だといえるかもしれません。だから私は、自国の利益だけでなく全地球的な利益を考えられる人間になりたい。
そのための方法としてとしては第一に、自分の意見をしっかりと持つことである。私の祖父は頑固爺と呼ばれるほど頑固であるが、自分の考えを持つということは、素晴らしいことである。
また、第二の方法としては、広い視野を持つことである。ガンディーは、人種差別政策の撤廃運動を南アフリカとインドで行ってきた。奴隷を解放すべきだという広い視野を持っていたためにこのようなことをしたのである。
確かに、自国の利益を守ることも大事である。しかし、『私たちの幸福が、ほかの人びとの不幸に支えられているのであってはならない』という名言があるように自国の理論だけではなく、地球全体の利益を常に考えながら生きていきたい。
講評 yuta
◆要約はいいところを選べているので、もっと絞って200字程度でまとめましょう。敬体は常体に直すと良いですよ。 生き方の主題は『私は、自国の利益だけでなく全地球的な利益を考えられる人間になりたい』という意見。
◆方法一『自分の意見をしっかりと持つことである』。“私の祖父は頑固爺と呼ばれるほど頑固であるが”という実例はとてもおもしろいですね。どんな頑固っぷりなのか、その素晴らしさはどんなふうに表れているのか、実際の出来事を紹介できると、さらに良くなります。字数を伸ばすポイントは、おもしろい体験実例です。
◆方法二『広い視野を持つことである』。ガンディーとは、いい例を挙げましたね。視野を広く持つことで、信念を深く強く確信していくことができたのでしょうね。字数を伸ばす場合には、エピソードを紹介すると良いですよ。
◆『確かに、自国の利益を守ることも大事である』と、反対意見に理解を示すことで、結びを強調できました。「私たちの幸福が、ほかの人びとの……」と名言を引用し、書き出しの意見に戻って結べました。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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