創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   コオロギは「リーリー」と   ゼウス

 人間の耳とコオロギの「耳」の構造はまるでちがったものだろう。同じ人間でも全く同じ耳はないのですから、私たちは個人個人で少しずつちがった音を聞いているのかもしれない。私たちは、他人から知識を与えられることによって、自分の体験を幅の広いものにしていく。虫の声を楽しむという日本人の習慣が、日本人の耳を少しずつ変化させてきたのだ。二人が異なった国の人間の場合、その生活習慣や文化によって、同じものが全くちがう意味をもって受け取られることも多い。自分のものの見え方や感じ方を絶対のもの、まちがいないものだと思わないようにしなければならない。
 ぼくは、友達のことをごかいしてしまったことがある。友達とカードゲームの交かんをしていた時、
「このカードとカードを交かんしない?」
とぼくが聞くと
「いい」。
と友達が言ったのにぼくが
「いいよ」。
と言ったと思って交かんしたら、
「なにかってに交かんしてるんだよ!」
と友達に言われそこから口げんかがはじまってしまったことがある。その次の日仲直りできたのでよかった。
 ぼくは、DSを持っていないので友達に
「借りていい?」
と聞くと、友達はほかの友達と話をしていていいタイミングで、エドはるみのようにおやゆびを立てて
「いいよ」。
と言ったので、使っていたら、
「かってに使うなよ!」。
と言われてけんかになりぼくは家に帰った。
次の日にはもうわすれていてふつうにしゃべったりした。
 ぼくは、この二つの出来事をふまえて、かってに思いこんではいけないのだと分かった。

   講評   taimu

 ゼウスくん、こんにちは。感想文の書き方も、すっかり慣れてきたようですね。「似た話」が充実し、個性のある感想文になってきたよ(^^)。この調子、この調子。

<構成>ポイントをおさえた要約になりました(特に後半)。「虫の声を楽しむという……」の文の前に、「現実の見え方や、それに対する感じ方を変えてしまうのは知識だけではなく、習慣もその一つだ。」を追加しておくと前後の内容がうまくつながるね。その分、字数が多くなるから、省略できそうなところは省いてみてもよいでしょう。

●ないのですから→ないのだから

<題材>ゼウスくんの体験から、ぴったりな似た話をとりあげることができましたね。会話文を用いながら臨場感のある説明になりましたね。「いい」という言葉も「O.K.」の意味なのか「NO
」の意味なのか、タイミングや言葉の抑揚などによってとらえ方がちがってくるから難しいよね。
●第三段落の書き出しには「もうひとつ似た話がある」や「ほかにも人と、とらえ方がちがった出来事がある。」など一文追加しておくと、話の展開がスムーズだね。

<表現>「エドはるみのように親指を立て……」というゼスチャーをされると先生だって使ってしまうな。エドさんの顔がうかんでくる(笑)わかりやすいたとえでした。余談ですが、日本の「おいで、おいで」という手招き(手のひらを下にむける)は、アメリカの「あっちへ行け」というゼスチャーによく似ていてトラブルになることも多いそうです。

<主題>長文の内容・二つの体験実例からゼウス君の意見をまとめることができました。このあとことわざを引用したり、これからの目標や、生き方をかいておしまいにすると、さらに充実したまとめになるね(^^)。来学期、少しずつ練習してみましょうね。
        
         

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