国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   得意分野   くろーばー

 現代の傾向として、日本人は自分の苦手なことを他人に公開することに抵抗感を持たないにするのに対し、得意なことは伏せておくのが一般的になっている。何よりも苦手分野を克服し、いかに弱点を潰していくかに焦点が向けられ、受験などでも苦手科目を作らない、あるいは克服することが合格への第一歩だ、と塾の講師は力説している。ところが、欧米などに目を向けてみると分かるように、自分の得意科目を生かすことが自らを育てる道となる。日本の子供たちが、もっと得意を伸ばせるような教育を行うべきである。
 そのための方法として第一に、自分の長所にも目を向けるようにすることだ。例えば、勉強は不得意でもスポーツなら負けないとか、本を読むのが好きとか、機会にはものすごく強いとか、様々な面で自分の良いところを認識することで明るく生きられるだろう。自分が出来ることに自信を持ってポジティブに過ごすことが、得意分野を伸ばし、より一層充実して過ごせるはずだ。自分は○○が出来ない、ではなく△△が出来ることに誇りを持って、自分らしさを大切にすることが最も重要なのである。自分自身を知り、他人との比較では見えてこないような部分で自信を持つことにも繋がるであろう。自分には出来ないことを並べてため息をついてばかりでは何も始まらない。自分を信じる強さを持って、自らの能力を伸ばす努力をしていくべきなのである。
 また第二の方法としては、教育の現場においても子供たちの良いところを伸ばせる環境を作ることだ。私も定期テストの点数を見ては一喜一憂しているが、そもそも学校のテストは自分の欠点が目立ちやすいと思う。不得意科目の点数の悪さが目に付くばかりではなく、一〇〇点中何点ミスしたというのが一目で分かるのだ。確かに私たち生徒の成績を付けなくてはならない先生達にとっては、点数で成績表を付けられる仕組みは単純で都合がいいのかもしれない。だがしかし、テストのたびに大騒ぎしなければならない(笑)私たちにとって、特に勉強の苦手な子は『自分には良いところが一つも無い』と落ち込んでしまう原因にもなる。例えその子に別の面での優れた部分があったとしても、一瞬でも自分を全否定されたような気持ちになるのは間違いないだろう。子供のうちから得意分野を伸ばすことに重みをおいた教育をしておくことが必要なのだ。
 確かに、社会に出て生きていくために一般教養は必要不可欠だ。そして、自分自身の弱いところを補って、弱点をなくしていくことも大切である。だがしかし、苦手をなくすことに目を向けてばかりでは自分の得意さえも見失ってしまう。(自作名言)自分のよさを探しながら、個性を伸ばすことが必要なのだ。

   講評   kira

 くろーばーさん、こんにちは。たしかに私たちは自分の得意を伏せて、自分を卑下する傾向がありますね。日本は、西欧に追いつくために公教育の水準をあげようと努力しました。国力を上げる、即ちどんなことでも標準レベルにこなせる人を増やそうとして、一定の成果をあげました。が、同時に横並び意識を定着させてしまったようです。とびぬけた才能はあまり育ちませんでした。得意分野のアピールの下手な国民性が生まれたようです。
 自分を知ることは大切ですね。ただ、その方法が今の状況ではテストの評価になってしまって、結局「苦手分野を知ること」になっているのが惜しまれます。得意分野を知りたいね。「きらきら通信」に書かせてもらった、マラソンランナー土佐さんも、自分の長所をみていくことで、良い流れをつくったそうです。
 教育制度の改革も、まず方式転換に重きがおかれるから、意識まで変えられないのかもしれません。テスト自体に問題があるのではなく、その生かし方に問題があるようです。「一喜一憂」ならまだバランスがとれていますが、「一機一憂(十憂・百憂?)」の感じがします。テストの度に必ず憂う。辛いなあ。
 そんな脅しのような教育はやめて、得意分野に目覚めていけば、どんな世の中になっても無気力や孤独は感じないでいられます。まさに生きる力ですね。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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