創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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レンタルすること かよま
物を使うための手段として人は物を買う。しかし、物を使うためにはもうひとつ、レンタルという手段がある。物を買うことの本来の目的は所有する事ではなく、使うことである。この視点を忘れないことが大切である。が、私はレンタルという手段はそこまで有用ではないと思う。
第一に、レンタルだと使いたいときに使えないということがある。極端な話、ご飯を作るために包丁を隣の家から借りるとする。しかしご飯の時間はどの家もほとんど同じような時間帯だろうから、相手が使っていて借りられないということが起きるだろう。何でもレンタルするわけにはいかないのである。
第二に、皆がレンタルを前提として物を考えていると、所有者が損をしてしまうことがある。物を所有するとは金がかかることである。機械であれば壊れれば修理をしなければならないし、消耗品はいつか壊れる。そんな時、修理するのは持ち主だし、買い換えるのも持ち主である。これでは物を所有しているのが馬鹿らしくなってしまう。一人や二人がこのことに気づいて物を買わないうちはまだいいが、みんながそう思い始めると、最終的には誰も物を買う気がなくなり、レンタル自体ができないばかりではなく、社会全体にも悪影響を及ぼしてしまう。
確かにレンタルすることで、資源やお金が節約できる。しかしそれは買うということを上回るような利便性はないし、みんながレンタルしようと思い始めると社会全体にも悪影響を及ぼすことにつながるので、あまりレンタルということを考えないほうがいいだろう。
講評 hira
おもしろいね。相手に「えっ」と驚きや新しい発想を与えられたら、意見文の目的は達成されたとも言える。
大学の先生には「本は財産。手に入らなくなることもあるし買っておきなさい」と勧められたけれど、私はやっぱりレンタル。貧乏なのもありますが(笑)、返すと思うとこの引っかかる部分を心に刻まねばと貧欲になるからです。
■第一段落 要約 生き方の主題
無駄なものがない、武士道のような(笑)すっきりした要約だね。上手く長文の流れを汲んで、自分の意見につなげられた。「今回は普通かな」いやいやとんでもない。題名にだまされました(笑)。
■第二段落 複数の方法一 体験実例
レンタルの不都合な点について、誰にでも分かりやすい具体例で説明が出来ている。確かに、ものによっては不便だ。これだと空腹の民が包丁で諍いを起こしそうで怖い(笑)。
■第三段落 複数の方法二
これは難しい問題だね。わたしの実家も昔、少し貸家をしていましたが、「何が壊れたから修理だ」「風呂を新しくしよう」などなど、ほとんど儲けどころかマイナスだなあと感じていたことを思い出しました。ツタヤみたいなところは、儲けるノウハウがあるのだろうけどね。
■第四段落 生き方の主題 反対意見への理解 名言の引用
「利便性」とキーワードを用いてまとめることが出来た。名言も入れてみるといい。
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