国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   子育ての目的は   ハーマイオニー

 「夏休みは、またおばあちゃんちに行こうね。」
母が言った。「おばあちゃん」とは、母の母のことだ。自分の母親を「おばあちゃん」と言うのもおかしな話だが、言うまでもなく私からみた言い方に合わせているのである。日本では家族の呼び方について、このようにしばしば子供中心である。日本語文化圏では、いわゆる赤ちゃんことばが多く使われるが、フランスなどではそのような言葉は滅多に見られないそうだ。それぞれの文化は、子供の性格形成に大きな役割を果たしていると考えられる。
 日本のように子供の目線に合わせた子育ての仕方はいいと思う。友達の話などを聞くと、最近は、妹が姉を「○○ちゃん」と名前で呼ぶなど、欧米化した家庭も多いようだが、私の家族や私の親の家族は、思いっきり日本式だ。例えば、母は二人姉妹の姉であったが、母のことを、母の母である祖母はいまだに「お姉ちゃん」と呼んでいる。母は、近所で育った母のいとこたちにも「お姉ちゃん」と呼ばれている。この前初めて気がついて驚いたが、そのいとこの父である母の伯父からも「お姉ちゃん」と呼ばれていた。一体母は誰なんだ、と思った。(笑)その結果、母は、きわめて長女的な性格になった。このように形成される性格というのは、確かにあると思う。
 私は一人っ子で、だから、家族の中では一番年少である。いつまでたっても、そのままである。だから、どうしても、末っ子的な扱いというか、赤ちゃん扱いというか、そういう感じが抜けない。私もその立場を利用して甘えているし、親も、どこか、私にいつまでも赤ちゃんでいてほしいというところがあるように思う。私は、外ではよく「しっかりしている」と言われるタイプだ。最近、学校の仲の良い友達には「ボス」と呼ばれている。(苦笑)しかし、それも、家でたっぷり甘えられる安心感があってこそかもしれない。
 一方、フランスのように、子供に対しても、その立場や責任を考えさせるような教育にも良さがあると思う。私の卒業した小学校には、学校が手狭になったフランス人学校の生徒たちがいたことがあり、彼らが引き揚げた後も交流は続き、フランス語の授業があった。そのフランス語の先生に聞いた話だが、フランスでは、小さなうちから「所有の概念」を教え込むのだという。つまり、今自分が住んでいる家は親のものであり、自分が食べているもの、着ている服は親が買ったものである。だから親(大人)には従わなければならない、といったような考え方らしい。そして、自分が大人になればまた大人としての責任を果たしていくべき、となるのだろう。それはそれで、とてもよいことだ。けじめやマナーが身につき、公共の場で大騒ぎするような子供は少なくなるのではないか。
 確かに、それぞれの子育てにそれぞれの良さがある。しかし、最も大切なことは、親または保護者が、自分の手で愛情と責任を持って子供を育てることだ。「人は食べるために生きるのではなく、生きるために食べるのである」という名言があるように、子育ての仕方は手段に過ぎない。その目的は立派な大人になるように育てるという点で同じなのである。

   講評   nara

 7月も「新作二つ」の基準はクリアできたね。今回の作品も含め、最近は具体例を工夫していることが、殊の外、作品から読み取れるよ。中学時代は、長文の主張と実体験との差が大きくて、なかなか長文に迫りきれないところも多い。そんな中で、なるべく身近な例を探して理解していくという姿勢は、とてもいい取り組み方だと思うよ。
 夏休み、たくさん本を読めるといいね。新分野を開拓できるかな。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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