低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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文化の盲点 闇の女帝
米を炊く炊飯器でケーキミックスを作るというのに抵抗がある。ということは、炊飯器は文字通りあくまでも御飯を炊くものであったということだ。御飯を炊くために炊飯器は各家庭にあるわけで、ケーキを作るわけではない。そして、炊飯器が各家庭に普及しているのは、ケーキ作り目当てではなく、米が単に主食だからに過ぎない。つまり、ケーキミックスを売ろうとしたアメリカが少し失敗したのだ。いくら、ヨーロッパやオーストラリア、自国でケーキミックスが爆発したように売れても、だからといって欧米化が進んでいる日本で売れるというわけではない。日本は欧米化が進んでいても、主食は変わらないのだ。天皇陛下が国民の象徴であるように、米も日本文化の象徴なのだ。いくらパン派の人だって、一生の内に米は一回ぐらい食べるだろう。例えばカレー。カレーはインドから伝わってきたものだ。しかしインドは、カレー+パンのコンビネーションに対し、日本はカレー+御飯のコンビネーションだ。ここからでも、日本がどれだけ米を大事にしているか読み取れるだろう。
アメリカでは、食卓に御飯が出てきたとしてもそれは、主役にはなりえない。あくまでも飾りであり、彩りの一環なのだ。アメリカでは、炊飯器は御飯を炊くものとしては普及しておらず、ケーキミックスが爆発的に売れたとなれば、ケーキを作るものとして頭にインプットされていれだろう。そう考えると、例えばとても美味しい新種の米が出てきて、日本で絶大的な人気を誇っている。それをアメリカで売るために、その米をオーブンに入れても美味しくなるように改良した。けれど、アメリカ人の主婦は猛反発して結局失敗したというケースも考えられる。アメリカ人にとって、オーブンはあくまでもパンやグラタンを焼くものであって、御飯を入れるなどとんでもない考えであろう。
文化には、私たちに深く根付いているため、逆に盲点となっているのだ。人間にとって文化とは、馴染み深すぎて、逆に見えないのである。
講評 inoko
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