創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   新しいもの正しいもの   ハーマイオニー

 いわゆる「ら抜き言葉」に関心が集まっている。「ら抜き言葉」をめぐる落差と断絶自体が、国語問題の現状を反映していると見ることもできる。まず世代間の断絶が背景にある。若者の造語に旧世代はついていけない。同世代にしか通用しない隠語がまかり通り、その断絶は深まるばかりだ。根本には、言語観の違いも横たわっている。そもそも言葉は変化していくもの、流れにまかせれば、自然に淘汰されるだろう、という考え方に対して、美しい言語が文化の基礎であり、何らかの規範でもって維持していく必要がある、との考え方もある。時代の変わり目で、私たちの言葉をどうしていくか、各自が考えていく必要がある。
 言葉に限らず、時代の流れの中で新しいものが出てくるのは当然だ。普通、その担い手は若者であり、大人が顔をしかめるような、「変な」「見っともない」「わけもわからない」言葉やファッションを作っていく。私もメールではもちろん「ら抜き言葉」だ。最近は、あ行、や行など文字を小さく出来るものは自然と小さくしてしまう。「私は」と書くべきところを「私」を「うち」とし、「は」は「わ」を小文字にして使う。私の知っている限り中学生は皆、そうしている。また、絵文字も最大限に使っている。好きなタレントを話題にするときにはハートマークを連打してしまう。同世代の友達には私の気持ちが非常によく伝わると思う。そういう言葉を使うことによって、仲間意識を高めることも出来る。
 また、友達同士で同じシャンプーや化粧水を使ったり、ディズニーランドで一緒に買ったおそろいのストラップを付けたり、流行の(私たちの狭い範囲での)ものを身につけることによっても仲良し感覚がアップする。くだらないと言えばくだらないが、そのようなことは、気分を盛り上げてくれることもある。
 しかし、古く、伝統のある正しいものを守っていくことも大切だ。先ほどの例だが、両親にメールを打つ際には、「正しく」打ち直す。母には注意されるし、父は読めないからだ(笑)。ら抜き言葉にしても、話し言葉の中では当たり前に使うが、文章を書く場合には使わないように気を付ける。学校の先生や先輩の前では、開いていた第一ボタンをそっと閉める(笑)。何が「正しい」のかを知っていることは、とても大事だと思う。
 確かに、新しい便利なものを使いこなしていくことも、古い正統なものを守ることも、どちらも大事だと言える。しかし最も大切なのは、「できあがった規則を何とか守ろうとすることよりも、実態に合わせて規則を変えていくことが、真に規則を生かす道である。」という名言があるように、その言葉やものを使う人間の意識である。使う人が、それがその場にふさわしいものである、ということを
理解して、選んでいるということが重要なのだ。たとえ、間違った使い方であっても、それを分かった上で仲間内で使うのなら問題はない。その使い分けがしっかりできないのは恥ずかしい。私はそれを間違えずに出来るようになりたいと思う。(総合化)

   講評   nara

 長文そのものに複数の意見を提示してあったし、それに対する筆者の意見も述べてあるので、わりと組み立てやすい課題だったのではないかな。言葉に限らず、いろいろな場面で議論になりそうなテーマだね。
【構成・題材】第一意見:ここのキーワードは「仲間意識」だね。仲間意識は他者排除によってより強くなる。長文で使われている「隠語」はまさにその例だ。この仲間意識がほどけ他者に広がっていくと、それは世間に通用するものとなるのだね。
 第二意見:お父さんが読めない……ここには(笑)が入っているけれど、実はとても重要なポイントが含まれている。殊、言葉というコミュニケーションツールで考えると、通じなければそのツールの役割を果たせないということになる。制服の話もそうだね。「何のためのものか」がすなわち「正しさ」と重なるのだね。体験実例がいつもイキイキとしていて、おもしろい。
【表現】まさに、この課題のためにあるような名言だ。今回はユーモア表現も満載で、ハーマイオニーちゃんの個性があふれているよ。
【主題】人の意識、そのとおり。ツールという言葉を使ったけれど、道具をいかに使いこなすか。道具は道具でしかなく、使う側の意識と使い方によって、よくも悪くもなる、ということだね。この総合化は、いろいろなテーマに使えそう(笑)。

★ハリーポッター、一巻に戻ったのね。初めてこの本を読んだのは、何年生だったっけ?

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