低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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高校1・2・3年生
「映画地球交響曲の」を読んで うれま
フィンランドにあるラップランドという森は冬に雪と氷の誰もいないような世界になる。しかしその分だけ夏のこの森は、これとは真逆の空間となってほんの少しの期間だけある限りの草や木々が一斉に芽を出し開花する。そして森全体が溢れるばかりの若葉に覆われるのである。森ならではの見所を感じるためには、鼻・耳・皮膚など全ての感覚を最大限に使わないといけない。自分自身が感じるかゆみもまた森が奏するハーモニーのうちの一つなのかも知れない。だから私は、自然の一員であることを意識して生きていきたい。(生き方の主題)
そのための第一の方法としてまず人間が中心という考えを改めていくべきだ。私は中学校に入ってから本当に虫が苦手になってしまった。ゴキブリは昔から嫌いだったが、クモやミミズといった虫が本当に苦手になってしまった。最近うちでもこんなことがあった。私が自分の部屋で勉強しているときのことだ。何か黒いものが窓に見えたので良くみてみるとそれは大きなクモだった。私は大きな声で
「キャー!クモがいる」
と叫んだ。私の叫び声を聞きつけて父が「何事だ」と私の部屋にやってきた。私は窓を指差して
「クモ、クモがいる。つぶして!」
と父に助けを求めた。すると父は
「何だ、クモか。クモは悪い小さな生物くれるいいやつなんだぞ。そのうちにどこか行くよ。」
とのんきなことをいって結局外に出さずにどこかへ行ってしまった。私は泣きそうになりながらもう一度窓の方を見てみるとクモの姿は見当たらなくなっていた。クモがいなくなったことは良かったがまだこの部屋のどこかにいると思うと、どきどきしてしまい以後勉強に集中できなくなってしまった。でもあとから良く考えてみれば父が言っていたことは正しかったのではないかと思った。虫だって私たち人間と同じように生きているのであるのでむやみに自分の好き嫌いで殺してしまうのは良くないことである。だから私はこれから自分の気持ちだけでなく虫の立場にたってみて、自己中心的な考え方を変えていきたいと思った。(第一の理由・体験実例)
第二の方法としては学校教育の中でもっと自然の大切さを教えていくことだ。私は小学校の時に良く学校で近くの山へ行ったりして自然と触れ合う機会を多くもった。山は広々していて空気もとてもおいしい。森が私たちにささやいてくれるような柔らかい優しさを感じることもある。小学校の時はあまり自然の大切さにも気がつかずに無邪気に遊んでいただけだった。しかし、良く考えてみればこんなに溢れんばかりの自然があるということは強いて言えば平和であることの象徴でもあると思う。最近では森林伐採といって人間の手によって人間が好き勝手に自然を破壊してしまっている。だから今、現にある自然の大切さについてもっと学ばなくてはいけないと私は思う。(第二の理由・体験実例)
確かに、人工的なものによって人間の生活が豊かになっているという面もあると思う。しかし、
「寒さに抵抗するいちばんよい方法は、寒さに満足することである」
という名言があるように、私はこれから自然と交わり自然の一員であることを意識して生きていきたい。(名言の引用・総合化の主題)
講評 sarada
「私は、自然の一員であることを意識して生きていきたい。」
【生き方の主題】をはっきりさせました。
第一、第二の方法をしっかりとあらわし、それに対しての自分の【体験実例】を生き生きと書いていきました。先生もこの年になって、ようやく虫をむやみに殺さず、外に逃がしてやるようになりました。(笑) 自分も自然の一員であるという認識が悲しいかな、人間は持てないんだね。
確かに、人工的なものによって人間の生活が豊かになっているという面もあると思う。
【反対意見への理解】をしっかりと表しました。人工的なものに依存している事実は避けられないものね。
結びは【名言】をつかって、主題をまとめました。
進級試験は合格です。おめでとう!
毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘
自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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