国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   相対と絶対   ハーマイオニー

 形はものの方にあり、形は物の属性と言う。もう一つの見方では、形は頭の中にある。目がなかったら物は見えない。この二つの形はどちらが正しいかは、考えてもムダだ。形については、自分と相手を考慮する必要がある。目は有効な感覚器だが、物の大きさがわからない。大きさを知るという単純なことが出来ないので、モノサシを売っている。視覚系はその中に絶対座標を持ち込むまでは、進化してこなかった。われわれが「比例」とか「相似」を考えることができるのは、本来、視覚系にそういう性質が存在するからであろう。
 確かに相対的なものの見方というのは、私たちにとって便利なものだ。私は、この前の期末考査で、英語の成績は今までで一番良かった。その前の中間テストでの英語の点数が悪かったので、今回は自分でもかなり頑張ったと思う。クラスでの順位、学年での順位が出て、中間より何点上がり、何位上がったということがはっきり分かって、とても嬉しく、満足感と達成感を味わえたし、英語に関してますます自身と意欲を持つことができた。成績の相対的な位置というものが分からなかったら、これほどの充実感はなかったと思うし、具体的な目標を持って勉強することも難しかったかもしれない。
 しかし、絶対的な価値というものを自分の中にしっかり持っていることも大事だ。自分の目標とか夢とか何か大事なものが、時と場合によってブレていては困る。例えば、周りの「みんな」がやっているからと言って盗みをするのはどうだろう。中学生の万引きなどは、そのような心理で起こってしまうのではないのだろうか。(私はもちろん身近に実例は知らないが。)絶対に駄目なものは駄目という基準を、自分の中に持っているべきであろう。
 相対的な考え方も絶対的な価値もどちらも大切だ。しかし、「できあがった規則をなんとか守ろうとすることよりも、実態に合わせて規則を変えていくことが、真に規則を生かす道である。」という名言もある。絶対的なものをひとりよがりに決めて、それだけにとらわれるのではなく、社会の中で生きていくときに、他者と協調しつつ判断をしていくことが大事だと思う。また、個々のケースで相対的な判断を重ねつつ、それを材料として自分の中に絶対的な価値を確立していくことが大事なのだと言えるのではないだろうか。(総合化の主題)

   講評   nara

 「相対」「絶対」こういう言葉に慣れてきたら、意見文を読むのもかなり楽になるね。こういう言葉は、「机」や「ネコ」のように、触ったり見えたりするものではない。だから、わかりにくいのだね。「相対ってつまりこういうことだよね。」という自分なりの言葉の定義ができるといい。
【構成・題材】第一意見:相対評価のわかりやすいところは、自分のポジションがはっきりするということね。比較の対象があるからこそ、自分が何者か・どこにいるのかがわかる。これはマイナス面もあって、比較の対象が変わると評価も変わってくるわけだね。例えば、普通クラスでトップの成績でも、特進クラスにいけば真ん中くらいという状態。相対的なものの見方は、常に相対するものによって変化するということを忘れてはならないね。
 第二方法:「絶対的な基準」これもわかりやすい題材を使って説明できている。「駄目なものは駄目」というものが、現代社会においては少なくなってきているようにも思うよ。相対主義というのかな。相手によって出方を変えてしまうような感じね。揺るがない何かを持っていると、ある意味、迷わずに済むから楽なのかもしれないなぁ。そう考えると、現代は結構楽ではない時代なのかもね。
【表現・主題】個々の事例とそれを取り巻く大きな部分での思想というように捉えると、相対・絶対をどう使いこなすか、その方針が見えてくるね。反対に個々の事例で絶対を振りかざし、大きな部分では相対的に動いていると、かなり不幸な状態が生まれそうだよ。結局、どこでどういう道具を使うのか。場面と使い方を間違えると、優れた道具も役立たず・時に凶器にもなり得るということだね。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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