国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
小学1・2年生
小学3・4年生
小学5・6年生
中学1・2・3年生
高校1・2・3年生
相対的な判断と絶対的な判断 ショウ
形は触ってもわかるから、視覚だけが形の担い手ではない。形は物の方にある。すなわち形は物の属性だという。見なくても、触ってみれば、あるていど形がわかる。それは、ものが本来、形を持つからである。目がなかったら、物は見えない。その目は脳に連絡している。大きい小さいは見ればわかる。しかし、世の中にはモノサシという道具があり、それはとても便利なものだ。なぜそれほど便利かといえば、視覚系だけにまかせておくと、大きさの絶対値がわからないからである。それはまさしく、視覚系の性質である。それは目の構造を考えればわかる。
相対的というのはとても便利なものだ。
クラスの中で自分の成績がどの程度よいのかわかれば、次に何点取るかや、クラス順位を五つ上げる、などの目標を立てることができる。もし自分が百点をとっていても、他の人が何人も百点を取っていたら、問題が割りと簡単な傾向にあったことがわかるし、悪い点を取ったとしても、他の人も悪い点を取っていたら、難しい傾向にあることがわかる。しかし、そこで難しい問題だったんだから仕方ないや、と思ってはいけない。僕は何回も仕方ないと思ったが……(笑)。
さらに、自分の成績が悪く、他の人はよかったときには、次こそはもっとよい点数を取ってみせる、という気になることもある。
しかし、時には絶対的なものが必要となる場合もある。
たとえば、自分の将来の夢の話だと、他の多くの人の夢が○○だったから、自分も本当は××だけれども、○○にしよう、などという考え方は絶対にいけない。他の人がどんな夢を持っていても、自分は自分で決めた将来の夢を目指すべきである。昔僕の通っていた小学校について、ケーブルテレビで放映されることになったことがある。そのとき、僕の出番が回ってくるまで他の人の夢を聞いていたら、僕と同じ夢の人が一人もいなくて、本当に自分の夢をそのまま話してもよいのかわからなくなってしまった。結局僕の後で、僕が話そうと思っていた本当の夢を言った友達が何人もいて、あのときに本当のことをいっていれば、と後悔した。
確かに、相対的なものも、絶対的なものも大切だ。しかし、もっとも大切なことは「できあがった規則を何とか守ろうとすることよりも、実態に合わせて規則を変えていくことが、真に規則を生かす道である。」という言葉もあるように、
他人と協調して判断しながら生きていくことだと思う。
講評 kei
しっかりと項目について理解して書いています。
要約もしっかりとできています。
自分自身の意見を、はっきと書くことができました。
●体験実例について /一般的なできごとではなくて、実際ショウ君が体験したことを例に挙げて書いてありますね。説得力が増しますね。
●データ実例/突然、なにかデータを引用し、そこから何かを読み取ってそれについて意見を書く、というのはとても難しいよね。普段から新聞やテレビ、その他の資料を見て、作文を書くのに使えそうなものをメモしたり、スクラップしておくのもいいですよ。
●名言の引用/「もっとも大切なことは『できあがった規則を何とか守ろうとすることよりも、実態に合わせて規則を変えていくことが、真に規則を生かす道である。』うまく引用できています。
●結び/「他人と協調して判断しながら生きていくこと」自分なりのキーワードでまとめました。
●題名について/せかっく素晴らしいキーワードで結んだので、題名に応用するなど工夫してみてください。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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