低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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自己家畜化 ゆうたん
人間は自らを飼育し、自己家畜化している。ヒトを生物の一種とみなした場合、人間自身がつくった社会システムに依存している。そして自らを自らで飼育し、馴化している。ヒトは社会システムに参加することによって、社会的に食物を供給、飼育されていると言える。比喩として言えば、現代の青年や子供は、座敷イヌと類似している。自己家畜化が自己ペット化に至っているとも言える。それは、自己家畜化の管理・保護と人工化がより進んだ現代的な先進国での特殊な状態だとみなせる。私は、ある程度の自己家畜化は必要だと思う。
そう思う第一の理由は、規則正しい生活をすることで、一日を有効に使うことができるからだ。私は、学校が休みの日に生活が乱れることが多い。特に夏休み、冬休み、春休みに乱れることが多い。学校がないため、朝起きるのは遅く9時過ぎても起きることができない日があった。やっと起きて朝食を食べようと思ったら、昼食の時間が近く、朝食は抜きになってしまった。しかも、午前中はほぼ寝てしまったので、何もやらずに終わってしまった。計画していた勉強もできなかったし、頭が重い気がした。午後もダラダラとしてしまい、結局午前中の分の勉強がやっと終わっただけだった。夜になっても、朝が遅かったせいでなかなか眠れなかった。しかし、学校がある日は、規則正しい生活をすることができる。朝は6時30分に起きて、7時30分に家を出る。学校に着いたら、読書をして、朝の会をやる。そして、給食までずっと勉強をする。よく考えると、かなりの時間勉強している。そして、家に帰った後も宿題をやる。休みの日はあまりできない勉強も、規則正しい生活をすればたくさんできる。規則正しい生活は、一日を有効に使うことができる。
第二の理由は、みんなが自由気ままにやっていたら社会の秩序が保てなくなるからだ。道路には、信号がある。自動者も歩行者も「赤は止まれ、青は進め」だ。みんながそのルールを守るから、私たちは安全に道路を渡ることができる。しかし、たまにルールを守らない人もいる。私は、危ない目にあったことがある。私が友達の家に遊びに行くときのことだ。その友達の家は同じ地区ではあるが、少し大きな交差点を通る。私は自転車で友達の家へ向かった。そして、交差点が見えてきた時、渡らない横の信号が赤になったところだった。もうすぐ渡る信号が青になるから、私は自転車の速度を落とした。交差点の目の前まで来ると、信号がパッと青になった。私は、ラッキー!と思いながら自転車のペダルを踏んだ。すると、右から車が出てきた。私はグッとブレーキをかけて足を地面に着いた。その車は、そのまま行ってしまった。後からよく考えてみたら、その時の車道の信号は赤だったから、あの車は交通違反なのだと分かった。きちんとルールがあるのに、事故が起こってしまうのだから、すべて自由でルールがなかったら本当に大変だ。
確かに、人間には自由も必要だ。しかし、「人はその制服のとおりの人間になる」という名言があるように、好きなようにするだけでは社会の一員になれない。だから、社会のシステムに合わせて生活するある程度の自己家畜化が大事なのだ。
講評 onopi
第一段落で、ある程度の自己家畜化は必要だと是非の主題をあげた後、後の段落で理由と理由のもとになる実例を書いていくことができています。人は自由はいいものだと思いがちですが、すべてが自由で様々なことを自分で決めるとなると、逆に迷ったりめんどくさくなったりするものです。長期の休みはそういう例の典型的なものかも知れませんね。また社会秩序の点からみてもルールにのっとって暮らすことは大切です。交通ルールは命にかかわる大切なもので安全に暮らすには必須です。どちらの実例も長文に合ったものが書けていました。最後の段落は主題の一般化をした後、名言を引用して考えをまとめることができていました。
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