国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   およそ隣人間での   ムーン

およそ隣人間でもめごとの生じた場合、直ちに裁判に持ち込まれることは少ない。多少なりとも当事者同士で話し合いがなされるものである。しかしいろいろと話し合ってみたが、争いはエスカレートするばかりで、どうしようもなくこじれた末に弁護士事務所に駆け込むことが多い。このような現象は、二つのことを意味している。一つは、隣人間の紛争を話し合いで解決することの困難さであり、もう一つは、弁護士の存在がいかに市民から遠いものかという点である。しかし、隣人間の紛争は、次の二つの理由から、当事者間の話し合いの解決が望ましい。その一つがすでに述べた隣人関係の特殊性からくるものである。もう一つは、裁判による解決のもたらす特殊性からくるものである。だから、私たちは、近隣同士、共同体内で相互の理解を深め問題解決をしていくべきだ。そのために考えられる方法は二つある。
第一の方法としては、普段からコミュニケーションを深めて話し合える環境をつくることだ。私も、小学生の頃に、近所の子供会に出て、そのときに、私の母親が、他の子供の母親たちと話をしていたため、『ああ、これが、コミュニケーションなのだなあ。』と思ったことがある。
第二の方法としては、法では、解決できないような社会的な「差異」をなくす努力をすることだ。日本には明治時代まで、えた・ひにん、と呼ばれる最下層の人達がいた。その人達が、政治に参加できたのは、昭和の終わりごろであるが今でも一部の外国人にまだ差別が残っているということは事実である。
確かに、法に頼って白黒つけることは簡単だ。しかし、私たちは、人間関係のもめごとについてはお互いの理解を深め共同体のルールをつくっていくような方向で、話し合いで解決する努力をすべきだ。汝の隣人を愛せよという言葉がある。まず、隣人と仲良くなっていくことが大切ではないだろうか。

   講評   yuta

◆前半のみの要約になっていますが、上手くまとめられています。 【当為の主題】は『私たちは、近隣同士、共同体内で相互の理解を深め問題解決をしていくべき』。
◆方法1『普段からコミュニケーションを深めて話し合える環境をつくることだ』。子供会のお母さんたちが話をしている光景。まさに近隣コミュニケーションのシーンですね。ぴったりの実例です。さらに内容を厚くするために、そのことから得られる近隣間の問題解決への利点を論じるとよいでしょう。
◆方法2『法では、解決できないような社会的な「差異」をなくす努力をすることだ』。歴史的実例を挙げて説明できました。時間的にも視野的にも世界を広げることができていて、説得力が増しました。さらに、そのマイナス面または差異をなくすことで得られるプラス面まで考察し、近隣の問題解決の話に結びつけるとよいですね。
◆『確かに法に頼って白黒つけることは簡単だ』しかし……『汝の隣人を愛せよ』とは、ぴったりの言葉を持ってきましたね。“隣人”は“敵”と訳されることもあるようです。
       

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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