国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

昨日2126 今日388 合計7386
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   知識の生産過程が人を   ムーン

知識の生産過程が人間の主観的内面世界での思索にかかわるということは、しかしその産物としての知識が個人の主観を越えた客観的存在であることを妨げませんし、またその形式過程に客観的な要因が作用することを排除するものではありません。知識のこの二重性は、認識哲学と経験社会学とをいわば両親とした子供である知識社会学という学問を生み出しました。これから二十一世紀にむかって、情報インフラストラクチュァの建設が急速度ですすんでいき、そのために政府が今後巨額の財政支出をすることになるのはたしかでしょう。これから、出生いらいパソコンとともに育った『新人類』がふえていきます。彼らが「ポスト工業社会」の制度的担い手たる大学や研究所の主役になったとき、その大学や研究所そのものが知識を生産する能力を失っていくことを心配するのは、専門家だけの単なる杞憂でしょうか。だから、私たちは、本当の知識をつくりだす方法を身につけるべきだ。そのために考えられる方法は二つある。
第一の方法としては、情報を過信せず、自分で考える習慣をつけることだ。私も、今まで読書をしていてかなりの情報量があったが、今では本を読んでいないので、情報量が少なくなってきている。
第二の方法は、情報化社会の利点をうまく使いこなせるような人材をつくっていくことだ。情報化は確実に進んできているが、学校が単に方法や情報を伝達するだけの機能しか持たないで、創造性の育成ができないという警告がされている。
確かに、情報化社会に対応し、格差を生まないように、情報を得ることも大切だ。しかし、私たちは、やはり単に受け渡しされる情報に左右されるのではなく、知識を持って情報を使う立場に立っていかなければいけない。「開いた口に戸は立たぬ」ということわざがある。噂も情報の一部なので、それを上手に受け流していって、情報化社会を生きていくことも大切である。

   講評   yuta

◆一文の長い文章で、要約しにくかったと思います。敬体を常体に直し、無駄な言葉を削ると、スッキリとします。 当為の主題は『私たちは、本当の知識をつくりだす方法を身につけるべきだ』。要約をカットしても自分の意見文として成立するように、〈だから〉はない方がよいでしょう。
◆方法1『情報を過信せず、自分で考える習慣をつけることだ』。読書によって得たのは「情報」だったのですね。本をよく読んでいたころは、その情報を“過信”していたのでしょうか。読書によって「知識」を身につけられる場合もあります。その違いはどこにあるのでしょう。
◆方法2『情報化社会の利点をうまく使いこなせるような人材をつくっていくことだ』。“創造性の育成ができないという警告”にどう対応すべきなのか、その【方法】を示しましょう。
◆『確かに、情報化社会に対応し、格差を生まないように、情報を得ることも大切だ』と反対意見への理解を示し〈しかし〉……結びは『だから、私たちは、本当の知識をつくりだす方法を身につけるべきだ』と、もう一度書きましょう。
       
☆要約の例(225字)☆
 知識の生産過程が人間の主観的内面世界での思索にかかわるということは、その産物としての知識が個人の主観を越えた客観的存在であることを妨げないし、またその形式過程に客観的な要因が作用することを排除するものではない。これから情報インフラストラクチュアの建設が急速度ですすんでいくことはたしかだろう。ただ、出生いらいパソコンとともに育った『新人類』が「ポスト工業社会」の主役になったとき、大学や研究所そのものが知識を生産する能力を失っていくことを心配する。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)