国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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最高のプレゼント 闇の女帝
私の名前は○○だ。父が命名してくれた、大切な名前である。○○という名前は漢字の画数が20画もあるし、バランスがとりにくい。非常に、実用面は悪い。しかし、私の名前の裏を探ると一転し、それは輝かしいものとなるのである。
712年に書かれた古事記では日本は「富芦原瑞穂の国」と記されている。これは、葦のよく茂る稲の実り豊かな難波近辺の津国を称えたものである。瑞穂とは元々陸稲(おかぼ)に対して作られた言葉である。陸稲とは、その名の通り、畑で栽培される稲で、治水の問題で水田が作れない国や地方で使われている。最大の美点は、苗を植えるのではなく、畑に直接植えるため時間短縮できる、イモチ病にかかりにくいことである。当時、瑞穂は水穂と表記されていた。しかし、美称として瑞という字があてられたのである。つまり、瑞穂は瑞々しさを表しているのである。○○の●はここからとった。●は単純に希望を表している。○○はつまり、「○○を持った子」になって欲しいという意味があったのである。私は両親の希望の星であった。今でも期待してもらえているだろうか。しかし、○○という名前をつけた父も父である。私だったら自分の子に名前をつけるのに、古事記なんかを開く気はさらさらない。私がもし娘を産んだら、「恵連」「紫苑」のような花を使った名前をつけるだろう。
父の名前は○○である。意味は「自由で平和」という至ってシンプルなものである。この自由平和が鳩山総理大臣の「友愛政治」とミスマッチしているようで妙に面白い。それに、父は、平和をこよなく愛する広い心を持ち、自由な人となった。その名の通りである。私の叔父は泉と語というのだが、泉は「こんこんとわき出る泉のような精神力」語は「常に真実を語る」という意味がある。中でも、語という名前は、人名辞典では重宝される名前であるだろう。全く、祖母のネーミングのセンスと思いきりの良さには驚かされる。
名前は、その人の素を作る。ある作者の著書に「天馬大吉」つまり「ラッキーペガサス」というこの上なくめでたい名前の登場人物がいるのだが、非常に運が強いのである。父だって、その名の通りの人徳ある人間になったし、叔父は、久しく会っていないが、きっとその名の通りにやっているに違いない。私は・・・。私の今後は長いが、名前の通りいつも前向きで潤いあふるる人間になりたい。名前というのは、両親からもらう最高のプレゼントである。人間にとって、名前とはつけられた人の将来を思う、親たちの優しさの賜物であることが分かった。
講評 inoko
闇の女帝さん、こんにちは。
自分の名前の由来を知ると、ずっしりと肩が重くなると言う人が多い。名前負けしているのではないか。そんなに期待されたって、困る。そのような思いにかられるのだろう。しかし、自分の誕生を前に、若い両親が額を寄せ合って考えた名前。幸福な人生を歩めるように、また誰からも愛される人となるように、などなど様々な願いがこもっているのだ。重荷だと考える必要はない。闇の女帝さんが書いているように、これは親からの最高のプレゼント、優しさの賜物なのだから。心から感謝し、一生自分の名前を大切にすることが何より重要なのではないだろうか。
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