創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   幸運を手にする   あまぐり

 運と見えるものは日常の生き方の結果である。もし、幸運がほしいなら、日常のおくり物一つにも心があることが大切である。すわって不運を嘆いている人は、幸運が自分を見つけるべきだと考えて、自分が幸運を見つけるべきだと考えていない。困難のない人生などない、これが人生の運を考えるときの大前提である。(要約)
 笑う門には福来るということわざがあるようにいつも何かを心がけたり努力をすれば幸運が訪れると人間は思っている。練習を頑張ったから試合に勝てた、勉強を頑張ったから試験に合格できた。などのような経験はよくあることだ。僕はつい2週間ほど前まで学校行事の運動会に向け日々練習していた。選手リレーでは代表になり騎馬戦に至っては大将を務めることになった。今年は6年生、小学校生活最後の運動会であるから1mでも多く走れるように、1回でも多く騎馬を組めるように練習した。リレーの選手は給食の時間を削ってまで走り、運動会の「優勝」という栄冠に向け着々を駒を進めていった。いよいよあと1週間で運動会!というクラスもヒートアップしていく中、僕は股関節に強い痛みを訴えた。走るとズキン、ズキンと痛む。前から痛かったのだが僕は練習からの疲労だろうと気にしなかった。その日は歩くだけでまるで足が切断されたかと思うぐらい尋常ではない程の痛みがくるため病院に行ったころ剥離骨折と診断されてしまった。医者の診断によると練習のし過ぎだと……。僕はそのとき「嘘だろ!」と大声で叫びたいほど大きなショックを受けた。あと運動会まで1週間。もう望みはなかった。運動会の出場は無くなった。なんと運が悪いのだろうと思った。なぜ練習を一所懸命にしたのに剥離骨折にならなくてはいけなかったのか。人一倍努力したのが悪かったのか。そうではない。運が悪かった。僕はそうとしか考えられない。……。僕の最後の運動会はそうして幕を閉じた。
 僕は思った。努力をすれば必ず幸運が訪れるという考えは間違っているのではないか。でもけっして運動会にむけて練習したのが剥離骨折で意味がなくなったのではない。この努力はどこかで必ず報われる。そのようにも思った。エジソンが起こした大発明。それは何度も失敗をしてそこから学んだものが沢山ある。これが失敗したから次はこのような方法で臨んでみよう。と考えたり、これが成功したからこれを応用して……。と幾度の失敗を得て蓄音機などの大発明が成功し、歴史に名を刻まれたのだ。僕も1回の失敗ではめげずに、エジソンを学び新たな可能性を追及していきたい。そして
 人間にとって幸運とは自分自信の努力の末に発見するのである。まかぬ種は生えぬというように幸運は自分自身が動いて努力し、挑戦することで手に入れることが出来るのだ。その道のりには幾度の失敗が重なり険しいかもしれない。だが自分自身の努力は必ず報われ、幸運を手にすることが出来るのだ。
 笑う門には福来たる、僕もたくさん笑って福を招きいれたい。

   講評   jun

 要約は、幸運についての筆者の考え方をうまくまとめることができています。
 練習のしすぎで剥離骨折になり、小学校最後の運動会に出場できなくなってしまったという辛い体験は、人間にとって「運」とは一体何なのかということを考えるきっかけになったようですね。この体験を単なるくやしい思い出としてだけ綴るのではなく、その先に光を見ようとしている姿勢は、本当にすばらしいです。エジソンの例を思い出し、失敗をしてくやしい思いをした分だけ大きな可能性が待っていると考えられるようになるまでには、言葉では言い表せないほどの葛藤があったことと思います。それを乗り越え、幸運を手にするためにさらに進んでいこうとする前向きな気持ちは、読む側の心までも明るく照らしてくれます。小学校最後の運動会は、あまぐり君にとても貴重なことを教えてくれましたね。

■細かいところを修正するとさらに立派な作品になると思います。4週目に時間が取れたら、じっくり読み直して手直ししてみましょう。
                           

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