国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   ドラえもんが抱く科学と夢の共存   きとみ

 「現代の日常生活は科学文明を過信するあまり、科学に対する基本的な姿勢を忘れ去ってしまっている。」この文章だけを見ても、すぐにその姿勢とはどうのようなものなのか理解できる人は少ないかもしれない。「科学に対する基本的な姿勢」とは、日々発展を続ける科学を私たちの生活にどのようにとりいれるかを考えることであると私は思う。今人々は、便利などという言葉にひかれ、手当たり次第の科学を大量に生活に取り入れ、失敗を繰り返している。私たちの生活に利益になる科学を見極めることを忘れているのだ。私はそうした科学に対する過信をするということはあまり良くないことだと思う。
 まず一つ目の理由は、子供達も大人たちも夢見ることができなくなってしまうということだ。私たちはドラえもんの出す不思議な道具や住む世界に、少なからず夢を見ていた。それは子供に限らず、大人にも言えることだ。空を飛ぶ道具、簡単に異国語が話せる食べ物…すべての未知のものに目を輝かせていた。しかし私が小学校の高学年になったころだ。ドラえもんは夢ではなくなってしまった。タケコプターが作られたのだ。テレビで見るタケコプターとはほど遠く、重装備なのだが、人間が自由に空を飛べる機械だった。さっそくこの出来事はテレビで紹介されたのだが、私はこれを見てひどく落ち込んだ。少し頭の良い人間が、科学を利用してなんでもかんでも作ってしまう。実際と同じものは作れないものの、それを高値で売りさばくのだ。結局それは大会社に買い取られ、見せびらかされるようになった。本来は実用的でみんながつかえるもののはずのタケコプター。現代で再現したためにイメージが壊れてしまったのだ。
 二つ目の理由は、科学の発展による温暖化が、年々進行しているということだ。データによれば、世界の二酸化炭素排出量の割合は、世界最大の先進国であるアメリカ合衆国が一位の22.4%。先進国ではとくに二酸化炭素排出量が多いということが分かる。人間界での科学の発展の裏には、地球の退化という大きな危険が隠されているのだ。
 確かに、科学の進歩がなければここまで私たちの生活が楽しく、そして便利になることは無かっただろう。その点は私たちは科学に対して深く感謝しなければならないと思う。しかし「カメラマンは、レンズのほこりを払う前に目のほこりを払わねばならない」という名言もあるように、科学を過信し、頼りすぎることよりも、現代の私たちの生活の利益になるよう、どんな科学が必要なのか考えること。そして、年代、性別を問わず夢を抱き続けることが現代社会の向上に最も必要なことではないかと私は思う。これから私もこの現代に生きる一人の人間としていつまでも夢見る素直な心を忘れず、瀬活に必要な科学を考えながら、科学と上手く付き合いながら生きていきたいと思う。

   講評   inoko

 きとみさん、こんにちは。
科学万能の世の中では、夢見ることも人間らしく生きることも、少し難しくなっているのかもしれません。きとみさんが書いている一つ目の実例は、子どもにとっては少し興ざめの話だったことでしょう。あったら
いいなと思うものばかりのドラえもんの道具。それが本当にできたら便利そうだと誰もが思っていることでしょう。でも、実際に作ってしまうと何となくワクワクしなくなってしまいますね。
科学の進歩により、その恩恵を受けている現代人ですが、自然環境のことを考えると、人間のしでかしたことを大きく受け止めなければなりません。
最後の文では、その気持ちを感じることができました。



 

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