創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   喧嘩で見えるなりたい自分   きとみ

 私はけんかをすることは良いことだと思う。けんかをすることは互いの意見を相手に伝えることだ。これが言い争いになってしまう、というのは互いの意見が違っているのだから仕方のないことだ。この意思の疎通を図ることが、つい激しくなってしまうのがけんかである。私がけんかは良いことだと思うのには二つの理由がある。
 一つ目の理由は、けんかをすることによって互いの本当に気持ちがわかるからだ。現代では、けんかという真っ向勝負を怖がり、陰で悪口をいうのが主流となってしまっている。これでは、互いの本当の気持ちは伝わらない。自分の意見を第三者に押しつけ、自己満足をしているに過ぎない。しかしけんかはどうだろう。けんかは、お互いが向き合い、真っ向から意見をぶつけ合うので、相手の意や考えも知ることができる。つまり陰口よりも早く問題を解決することができるかもしれないのだ。私もこの現代社会で多くなりつつある陰口に悩まされたことがあった。小学校低学年の頃、私は友達とけんかをした。クラス中を巻き込んでの大げんかだった。私もそのまわりも小学校低学年までは少しの我慢や穏やかな問題の解決方法を知らず、いつも相手に対する不満などが心の中に渦を巻いていた。そしてそれを現代社会の特徴とも言える陰口で第三者に意見を押しつけ、発散させていたのである。しかし陰口というものは、いつどこから相手に漏れるのかわからない。私も相手もたくさんの人物に悪口を聞いてもらっていたため、私たち両者の意見を聞いていた、という人物も現れてきた。すると、互いにこんなことを言っていたよ、とつい話してしまう人も出てくる。そして私たちは互いの気持ちを知ってしまい、ついには我慢の限界になって、正面から意見をぶつけ合うことになった。それまで私たちの悪口を聞いていた人たちも勝手にどちらかの味方につき、けんかはクラス中を巻き込んで半年間続いた。しかしお互いけんかで意見を曲げずにぶつかり続けるのはとても疲れることだった。互いに少しおれるところはおれ、ここは私が悪かったよ、とそういえるまでに成長した。けんかはこうして終わったのだった。けんかによって人は成長し、互いの気持ちを理解することができるのだ。
 二つ目の理由はけんかとは自分を表現する事だと思うからだ。データによると、10代女性のストレス解消法は1位がカラオケで16.4%だ。カラオケは歌によって自分を表現する。けんかも同じく、対立によって自分の存在や意見を強調したりする、一種の表現法なのではないかと思う。
 確かにけんかは相手を傷つけることでもあり、自分も傷つけることになるため、良いことだとは言いにくいだろう。しかし人にはけんかが必要なときもある。「一人の敵も持たないものは一人の友も持たない」という名言もあるように、喧嘩は良い意味で友達を作る一つの方法なのかも知れない。けんかをするほど仲が良い、という言葉もよく聞くほどだ。意見をぶつけ合い、互いの気持ちをしっかり理解しながら付き合う方が、確かな友達づきあいであるとも言える。私も現代の陰口社会にとらわれず、相手にしっかり意見を伝えて、素敵な人付き合いができるよう祖努力していきたいと思う。

   講評   inoko

 きとみさん、こんにちは。
物事にはいい面と悪い面が必ずありますが、今回のテーマ「けんか」も同様です。きとみさんが書いているように、最近では正面切って何かを相手に言うことを避ける傾向にあります。相手を傷つけるのがいやだと言うよりも、自分が傷つくことを恐れてぶつからないということが多いようです。その結果、陰湿な険悪な雰囲気になることも少なくありません。きとみさんは、自分自身の体験をもとに、けんかの必要性を述べています。このときの経験は、きっと今の学校生活にも生かされていることでしょう。ぴったりの実例でした。
二つ目の理由のデータ実例は、上手に自分の意見につなげることができています。
最後のまとめもいいですね。けんかをした方がいいときなのか悪いときなのか、状況判断が問われますね。




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