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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   物語的な考え   いすも

 大人になって毎日同じようなことを繰り返していると、あまり「不思議」なことはなくなってくる。子供は「不思議」と思うことに対して、大人から教えてもらうことによって知識を吸収していくが、時に自分なりに「不思議」なことに対しての自分なりの説明を考え付くときもある。子供が「何故」と聞いたときに、すぐ答えず、「何故でしょうね」と問い返すと、面白い答えが子供の側から出てくるときもある。私たちは、科学的説明だけではなく、昔ながらの物語的説明の重要性も見直していくべきである。
 そのための第一の方法は、たくさんの人と接することが大切である。今世代にはインターネットや携帯電話、電子辞書などからたくさんの科学的知識を得ることができる。そして、それらの科学的知識だけを取り入れて生きている人が非常に多いから、人間の心がどんどんと失われている気がする。だから、現代は殺人事件などの物騒な事件がたくさん起こるのではないか。そのように、心が失われないためにも、人と接することは大切である。人と接することによって、失われていた感情を取り戻すことが出来る。たとえば、友達との恋愛話により、「愛」という感情を得ることができる。「愛」には科学的説明は必要ないし、「愛」を表現したり、説明したりするのには感情しかいらない。私も友達と恋愛話をよくするが、友達の恋愛話を聞いていると、心が生き返ったようにほかほかになる。この心の温かさはは科学的には説明不可能だ。新しい科学知識を得るとき、私は新しいことが習えたので嬉しい気持ちになる。だが、心からは嬉しくないのだ。その反面、友達や家族などと楽しい話をしていると、体中が、心の奥底から嬉しい気持ちが湧き出る。友達との笑い、家族との雑談は科学的には説明できない楽しさなのである。
 そのための第二の方法は、あまりにも小さいころから勉強に信念させないで、その代わりに物語をたくさん聞かせることが大切であると思う。勉強を幼いころからやっていると、感情がなくなってしまう。私の妹と私は八歳ぐらいまでサンタクロースを信じていた。ずっと毎年クリスマスイブが近づくと、二人で、
「サンタさん、赤いそりで来るのかなー。私の作ったクッキー食べてくれるかなー。」
などと二人でずっと話していた。そして、クリスマスの朝、起きてみると欲しかったおもちゃが枕元においてあるのを見て二人で大騒ぎをしたのを今でも鮮明に覚えている。
「ねー!サンタさんの鈴の音、聞こえた!?私聞こえたんだよー!それで、サンタさんの赤い洋服もちらって見えたの!いいでしょー!」
などと妹と話し合っていた。もちろん、サンタさんなど物語の想像人物なのだから、ありえない。それを、最近になって父に話したところ、父はこういった。
「サンタさんがいるって信じられたことはありがたいことだよ。お父さんは物心がつくころからサンタさんはいない、って教えられてきたからね。それで、クリスマスイブでも勉強をやらされたんだよ。」
と。私はサンタさんを信じられることによってたくさんの想像力を身につけることが出来たと信じている。
 確かに、科学的説明も大切である。ほとんど全てのものには科学的説明があり、それを習うことによって就職先などが決まり、人生が決まってしまうこともある。だが、「大人でも、子供でも、どの世代の人でも、想像力を生かして生きていこう」(自作名言)というように、科学的な考えをするだけではなく、物語的考えも重視すれば充実した人生を歩むことが出来ると思う。

   講評   ogi

 いすもさん、こんにちは。

【第一段落】 とてもじょうずにまとめられていますね。分量もちょうどいいかんじです。
【第二段落】 インターネット上でどれだけたくさんの人と接していても、それは「擬似」体験なのであって、現実ではありませんね。通信の向こう側には確かに誰かはいるはずですが、自分が実際に目にするのはスクリーンの文字だけです。スクリーンに映し出される文字の形から、相手のあたたかさを本当に感じることは不可能ですね。とても良い意見が書けました。
【第三段落】 サンタさんを長い間信じ続けたいすもさんの心も素敵ですが、信じさせるような環境をつくってきたご両親も素敵ですね。(うちの娘もかなり大きくなるまでサンタさんを信じていました。今でも半信半疑だったりして 笑) 良い体験実例です。
【第四段落】 ここでの自作名言は、「大人でも子供でも、どの世代の人でも想像力を生かして生きていくのがよい」などと断定してしまってもいいですね。(自作名言)とキーワードを入れるのなら、カギカッコでくくらずに自由な形で書いてかまいませんよ。文章の中で、なるべくスムーズになるよういろいろ工夫してみましょう。

   

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