国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   「今」を生きる   ショウ

 ある朝、著者は家の庭を歩き、昔遊んだものを見て回った。しかし、昔は魅力を感じていたものが、いまでは少しも感じられなくなってしまっていた。かつて庭に大洪水を引き起こし父親を悩ました水桶を見ても、なにも感じなくなってしまっていた。自分の横を汽車が通りすぎたとき、ここではもう本当の喜びが花咲くことはない、と心から思い、あの列車にのって旅に出たいと思った。
 人間には自由奔放に生きる子供時代が必要だ。小学生のころ、僕は親に「中学生になったら滅多に遊べなくなるんだから今のうちにしっかり遊んどきなさいよ」とよく言われた。当時僕は野球に没頭していて、平日は学校から帰るとすぐに近くの公園に行き友達と野球をして遊び、五時になると家に帰り学校の宿題を済ませ、六時からは寝るまでずっと野球を見ているような生活をしていた。さらに土日は地元の野球チームで練習をし、自分から野球を引くとゼロになるような状態だった。それは僕が四年生のときに海外に引っ越してからも同じだった。ところが中学生になってみると、少人数校のせいもあり、学校では生徒会長やら委員長やらの仕事が回ってくるし、家では学校での勉強についていくために精一杯復習をし、野球中心の生活から徐々に勉強中心の生活に変わっていった。今振り返ってみると小学生のころは楽しかった。小さいうちにたくさん遊んでおけば中学生や高校生になったときに役立つことがたくさんあると思う。
 しかし、親や友達などから離れて一人でじっくりと考えごとをする時代も必要だ。昔話に「桃太郎」がある。ある日いつもどおり川に洗濯に行ったおばあさんは、川上からとても大きな桃が流れてくるのを見る。おじいさんに食べさせようと思い家に持ち帰ると、中から出てきたのは、赤ん坊だった。大事に大事に育てた一人息子は、近隣の村を困らせてきた鬼を退治に出ると打ち明ける。黍団子をたくさん持って桃太郎が家を出ると途中でサル、イヌ、キジが仲間に加わる。鬼を退治して奪われた品を取り戻した桃太郎は、村に帰ってみんなに祝福される、という物語である。おじいさんとおばあさんに手塩をかけて育ててもらっていることを理解していた桃太郎は、みんなの役に立ちたいと思い、初めて自分で深く考え、独り立ちすることを決断したのだと思う。
 自由に生きる時代も、自立する時代も、人間にとってはどちらもとても大切なものだ。しかし、もっとも大切なことはそのときそのときを精一杯生きることだと思う。「脱皮できないヘビは滅びる」という言葉があるように、僕もこれから成長していきたい。

   講評   kei

 海外で経験をしっかり活かして、ショウ君らしく頑張っている様子が、ものすごく素敵です。今後の作文も楽しみにしています。


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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