国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   健康管理   おむふ

 医者にかかる生物は私の知る限りではこの地には一匹しかいない。人間である。豊穣な大地に己の身を思うがままに投じ陽光のなかで息吹を吹く。それこそが生物の自然な生き方であろう。いずれ己の身が屍になるとわかっていながらも自分をしばりつけることはない。薬を口にすることもなければ、服をきることがない。厳しくある自然でおもむくままに生きているのだ。人はどうであろうか。生きるがために薬を飲み、寒さをしのぐために衣をみにつける。豊麗な自然な中で思うがままに自分をはぐぐむか。それとも自分自身を管理し多くのものをつとめて保って生きていくべきか。それをこれから考慮していきたい。
 頬を紅潮させるものといえば一つである。酒だ。宴のかなめともなるものだ。一度、口にすると妖腕に抱かれたかのような心持となる。春の宵の乳白の夢のごとしといったところであろうか。その、酔いしれる世界への羽衣である酒はどのようにすれば良い味となるのか。手を加えず、放って置く人がいた。それこそ三年ほど前に出会った酒倉の主人である。私は好きで一人ぶらりと箱根をおとずれることがある(本当)。箱根には知り合いである酒蔵の主人がいるのだ。故に箱根におもむいた際には必ず酒屋に立ち寄っているのだ。当然子供が酒屋に入るので白眼視はされるものの酒蔵の主人は私が大の酒嫌いであることをわかってくれているのですこぶる和やかに接してくれるのだ。そこで度々酒の製造について話を聞くのだが一つその中で興味深いものがある。全てとは限らないが、ご主人は酒を作るうえではそれほど手は加えないそうである。なぜかと問うとあまり管理規制をし過ぎると本来備わっている味がかもしだされないからだそうだ。これこそ、思うがままに生き抜いていくという理念に通ずるものがあるのではなかろうか。このほかにも多くの例があるようにやはり本能の思う路をたどるのがなによりなのではなかろうか。
 だが管理、保護の無い人の行き方というのも恐ろしきものである。栄養管理をしっかりとせず、欲するもののみを貪欲に食べるといったことばかりしていては生活習慣病に見舞われるというのはあまりに有名な話である。そのほかにも、細菌などに対する衛生管理、病原菌を滅する注射など多くの面で役立つものだろう。管理、保護は人の生活では欠かせないものだろう。
 露草はあまりにもありふれたものである。しかし、それをガーデニングとして管理しようとする人はいるものである。その、露草のきらびやかな美しさは神をめにしているのかというほどである。名勝などは異質の美しさである。その一方で自然に芽生えている露草もまた風流のあるものである。どちらも独特のものを持ち合わせているのだ。管理とおもむくまま、双方を生に交えてこそ富んだものが生まれ出ずるのではなかろうか。

   講評   koni


【複数の意見】 長文から真反対の意見を導き出して意見化することができました。

【昔話の実例・長文実例】 様々な実例を挙げて意見を主張することができました。酒造りの話は興味深いね。昨今では、「生きる力をつけよう」と言われているね。この「生きる力」というのは、己の声に耳を傾け、己の本能や欲望を人間らしく己の力で規制や修正できることと言ってもいいかもしれない。管理社会の中で個性を無くさないためは、自分の声を聞く訓練をすることが必要なのかもしれないね。
 管理が必要という実例もよく書けています。新型インフルエンザの予防接種の例なんかもこの時期ぴったりの実例になりそうだね。

【名言の引用】 露草とガーデニングの話も上手い。

【総合化の主題】 そうだね。この問題は、1つの答えを出すことはできなさそうだよね。社会の中で生きている私達には、ある程度の管理も必要だし、自分らしさも必要だものね。よくまとめています。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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