国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   謙虚   いすも

 僧という身分であることほど怖いことはない。臨在和尚は、「自分を救うものは自分のほかにはない」と言ったが、一個の人間が僧服をまとう身になることを決断するに当たっては、まず他者への救済者として自立できるより前に、それに先立つ自分自らの始末がつけられているはずである。人間は謙虚な生き方を心掛けて生きていくべきだと思う。
 そのための第一の方法は、自分が一番とは思わないことだ。自慢したくなるような成績や賞をとっても自慢しない人のことを謙虚な人という。人間は、誰だって賞を取れば自慢したがり、いい成績を残すと人に言いたくなってしまう。だが、そうやって自慢したりすることによって他人を傷つけているかもしれないし、他人を悪い気分にさせているかもしれない。私はピアノを五歳のときから習っている。もうピアノを習って十年目なので、コンクールなどで優勝して賞をもらった経験は数々ある。だが、私はなるべく優勝しても、人に言わないようにしている。もちろん聞かれたら結果を言うが、決して自らは言いたくないのだ。自慢しているように思われるし、私の自慢話を聞かされる相手が気の毒だなと思うからである。「脳ある鷹は爪を隠す」という諺がある。要するに、いくら好成績を残したとしても、人に自慢しないで隠すこと、という意味である。私はこれに基づいて人生を歩んで生きたいのだ。たまに、些細なことでもすぐに自慢をしたがる人がいる。私はそういう人が大の苦手だ。自分が一番頭がいい、自分が一番出来るんだ、と思う人は他人からも冷たい目で見られるし、避けられることもある。人間は大人でも、老人でも成長し続けるべき動物である。だが、そうやって自分が一番だ、と思うその時点で、自らの成長をストップさせてしまう。人間が有効に成長するためには、謙虚な気持ちを一生持ち続けなければならないのだ。
 方法第二は、身分に惑わされないことである。つい最近の出来事で、オバマ大統領が深々と日本の皇太子・皇太子妃様にお辞儀をした、というニュースが出た。そして、大統領という身分を持っている方があれほど深いお辞儀をすることはない、という批判の声が多く上がった。だが、私はこのニュースを聞いて、オバマ大統領を深く尊敬した。大統領という偉大な身分を持ちながらも、オバマ大統領は深々と皇太子様や皇太子妃様に尊敬を示すお辞儀をした。世界の中心、アメリカという国のトップリーダーの方なのに、日本の皇太子、皇太子妃様に深い尊敬を示した。すばらしいことだと思う。彼は自らの身分に惑わされることはなかったのだ。私はこの行為からオバマ大統領の性格を知ることが出来た。きっと彼は、自慢を口にしない立派な方なのだろう。こういうオバマ大統領の行為こそが本当の謙虚さではないだろうか、と私はニュースを読みながら思った。 
 確かに、自分に自信を持って生きていくことも悪いことではない。そうやって生きていくことによって自立心を高めることが出来るかもしれない。だが、やはり嫌われないためにも、謙虚に生きるべきである。そして、人生成長するためにも謙虚に生きることは大切である。謙虚な性格で損することはないのだ(自作名言)。

   講評   ogi


 いすもさん、こんにちは。今回も立派な作文が書けました。

【第一段落】 じょうずにまとめられていますね。
【第二段落】 よい成績をとった時に、ここぞとばかり自慢していては、後に足元をすくわれることもあるかもしれませんね。また、自慢することによって油断してしまうかもしれません。良い成績をとっても自慢せず、次のコンクールに向けて常にがんばってきたからこそ、いすもさんはたくさんの素晴らしい結果を収めることができたのですね。良い体験実例です。
【第三段落】 「郷に入っては郷に従え」ということわざがありますね。天皇陛下もオバマ大統領も、それぞれ国を代表する人物ですが、日本の中では最高の地位に当たる天皇陛下にその国の礼儀の表し方で敬を示したオバマ大統領の行為は、すばらしいものだと私も思います。相手に敬意を表すことは、国と国が分かり合える第一歩だとも思います。いすもさんの考えがしっかりと表された、とてもよい社会実例です。
【第四段落】 うまくまとめられました。自作名言の入れ方もとてもいいですね。

   

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