国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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古典と流行 しんご
ドストエフスキーやファーブルなどと二十年以上も前に読んだものを、もう一度読み直して、なんとなくよい気分である。古典とは決して「古いもの」という意味ではない。永遠に新しいものを古典という。作家の気質がその時代の気質によく合ったり、そぐわなかったりするため、古典といえるものでも、ある時代には、なりをひそめているが、別の時代によみがえってもてはやされることがある。古典とはその最も人間的なものを、その時代の具体的な素材を用いて抽象の中に表現し得ているものである。現代の素材でないことがかえって、抽象の骨組みをはっきりさせている。
古典が長い間人々に愛され続けてきたのは、それだけの魅力があるからである。私は中学生の時、友達の勧めで「源氏物語」を読んだ。初めは、つまらないだろうなーと思っていたが、実際に読んでみるととても面白く、昔からあるものとは全く思えなかった。
一方、流行のものも多くの人の気持ちを引きつける。例えば、1年くらい前の話だが、テレビ番組でバナナはダイエットに効果があると紹介され、次の日からスーパーではバナナが大人気になり売り切れも続出するということがあった。私はバナナが嫌いなので、この流行の波に流されることはなかったが周りの友達はみんな朝ご飯はバナナと水という生活を送っていた。その他にも、アメリカからやってきたH&MやZARA,Foever21などの洋服ブランドも流行した。原宿にオープンされた時には長蛇の列ができ、原宿周辺を歩けばほとんどの女性がこの3店舗のうちどれか1つの袋をもっていた。
確かに、古典にも流行のものにもそれぞれ良さがある。しかし、一番大切なことは、古典を選ぶか、流行のものを選ぶかではなく、本当に自分の心に響くものを見つけていくことである。名言に「自分の心のうちに持っていないものは何一つ自分の財産ではない。」という言葉があるが、この言葉の通り、もっと自分の心に響くものを探し、自分の財産としていきたい。
講評 suzuyo
①自分の言葉を使いながら要約ができています。
②古典のよさについて、意見を挙げることができました。体験実例も適切です。どんなところが面白かったのか(恋するきもちはいつの世も同じだわ、とかね♪)書けるとよいですね。
③一方、流行りもののよさについても意見を挙げることができました。バナナダイエットね!まさに流行りものですよね。洋服に関しては、なぜ流行り物がよいのか(安い、みんな着ている)にも言及できると良いかと思います。
④総合化の主題、名言の引用、ともによく書けています。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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