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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   方法への抵抗   PINK

 レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンというバンドは、あらゆる権力や制度に対して抵抗することをメッセージとしている一軒古臭いロックの定義を持ち続けているロックバンドだ。戦う相手は権力の末端で起こる暴力や、組織化された内部の理不尽な事態であり、またそれらを「機械」と名づけているのだ。ヴァレリーは「方法」が支配し偉大な個性は不要になると書いている。「方法」は誰にとっても反復不可能なものであり、その「方法」さえ用いれば、同じような結果に辿り着くのだ。我々の細部まで浸透しきった機械が、我々から個性を剥奪する方法なのだ。我々は、方法に抵抗し個体性を持ち続けるべきだ。
 そのための方法として第一に、いわゆるマニュアルに頼らないことだ。たいていどんな物にも事にも、「取扱説明書」或いは「見本」たる物がついてくる。しかし、その手本や見本に頼りすぎると、自由に発想を広げ、試していく応用力や創造力が養われなくなってしまう。勉強でも、教科書に書いてある通りの解法を使えば問題が解けるのは当たり前だが、自分の脳味噌をフルに使用し、捻りに捻って考え出した解き方を実践してみるほうが後々自分の力となり返ってくるに違いない。そもそも、とりあえず数学の公式を覚えて当てはめてみたら合っていた、などという思考自体が頼り過ぎている。社会に出れば、公式に当てはまることばかりではないのだ。時には自分で考えて行動したり、計画を立てなければならない場合もあるだろう。マニュアルはあってないようなもので、個々に合わせて応用して(あるいは変えて)いかなければならない。料理においても、レシピ本に載っていた通りに作れば確実な味は作り出せるかもしれないが、いつまでたってもその一つ上の段階へ進むことが出来ない。「我が家の味」であったり、コクがあるいつもと違った美味しさなど、自力で辿り着く味があるはずだ。今でこそ自分が考えたレシピをインターネット上で公開するサービス等も存在するが、「オリジナル」を作り出す努力も必要なのだ。お手本にもたれ掛ったままでは、いつまで経っても成長が見られないのは言うまでも無いだろう。
 第二の方法として、正しい結果よりも、そこに辿り着くまでの過程を重要視する社会を築くことだ。それが例え偶然であれ、結果が出ればそれで良しとする今までの社会の風潮を変えていかなければならない。世の中は結果を評価することに慣れすぎて、それまでの試行錯誤した過程を評価することにはなんら関心を抱いていない。競争化社会が当たり前の世の中はいわゆる「結果主義」なのである。大学受験でも、某有名国立大学に合格すれば賞賛され、失敗すれば慰められる。その「合格」という目標に向かって努力した姿勢は評価される割合が少ないのである。不合格は不合格で、いくらその人が「頑張りました」と言っても結果が変わってくるわけではない。だが、人間として大きく成長できたことに間違いは無いだろう。その成長を正当に受け止め、評価し合える社会にしていかなければならない。歴史に名を残す偉大な発明家エジソンは、「1+1はなぜ2になるのか」という疑問を持ったが、自分なりに考える生徒や若者を大事にする社会を作っていくことが必要なのだ。
 確かに、今までの知識を活用していく事も効率を上げることに関しては重要かもしれない。結果を出すことも、企業や受験生らにとっては悩ましい問題でもあり目標でもあるだろう。しかし、我々は、ゴールに到達するために努力するのではなく、ゴールまでのプロセスにこそ真の目標があるのだ。(自作名言)方法に飲まれて個性を見失うくらいなら、自分らしさを大事にして生きていくほうがよっぽど人間らしい生き方なのだと私は思う。

   講評   kira

 PINKさん、こんにちは。次回は進級テストです。

 がんばりましょう。


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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