国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   言葉の行動   かはふ

 実際に手を上げた経験があって、それと「手を上げる」ということばとが結びつきます。そうすると、「手を上げよう」と思うと、以前に手を上げた時の脳機能が無意識のうちにはたらいて、ひとりでに手が上がるのです。何をするにしろ、どうしたら失敗するか、ということを知っていて失敗することはめったにありません。どういうわけか失敗してしまうのです。どうしたら成功するかは、本人にも自覚されていませんが、以前に成功した経験があると、そのときの脳のはたらきがひとりでに進行して、成功を重ねることになるのです。
 確かに、言葉が行動にプラスの影響を与える面はある。例えば、野球のコーチとの間では、「ボールのバウンドに合わせてとる」というアドバイスで、どうやるのが一番最善かわかるだろう。そういう言葉の役割をいかしていくことが必要だ。僕は野球をやっているが、コーチなどにおそわることもよくある。僕がある日、コーチに相談をした。試合でどうも、打席に立つときんちょうしてしまう。といったところ、「それは、ふだんの練習にもっときんちょう感を持ってやれば、試合でも落ち着いて向かっていける」と教えてもらった。それ以降、僕はそれをこころがけるようにしたのだった。
 しかし、言葉が行動のブレーキになることもある。例えば、失敗したらどうしようというような不安があると、失敗しやすくなる。言葉というのはときに大きな影響もあたえることもある。つまり、その言葉の使い方をまちがえば、その相手を思わぬ方向にブレーキをかけてしまうのだ。また野球の話だが、試合の前日、「あー明日大丈夫かなーまた上がっちゃりしないかなー」と気を小さくしていることがあるそんな感じで、びくびく弱気でいると、次の日やはり試合できんちょうして上がってしまって失敗してしまったのだ。やはり言葉の不安は心の不安につながってしまうんだなあと思った。例えば、昔話の桃太郎は、犬や猿やキジにきび団子をあげるときに次のように歌っている。「あーげましょう。あげましょう。これから鬼の征伐についてくるならあげましょう」既にこのときに、桃太郎の頭の中には、「鬼の征伐」という成功イメージが言葉として定着していたのである。これがもし、「これから、鬼との勝つか負けるかわからない厳しい戦いに着いてくるならあげましょう」などと歌っていたら、だれも着いてこなかっただろう。言い方しだいでも、その後の出来事いや運命といってもいいが、それが決まっていってしまうのだ。もし、猿や犬が、言葉の言い方で着いていってもらえなく、桃太郎だけで言っていたら、鬼はたおせなかっただろうと思う。
 確かに言葉には大きな力がある。しかし大切なことは、言葉自体にあるのではなく、その言葉を実感できるような体験を蓄積していくことではないだろうか。「短所をなくすいちばんの方法は、今ある長所を伸ばすことである。」という言葉があるが、言葉の持つプラス面を生かしていけば、そのマイナス面も自然に無くなっていくはずである。

   講評   kirara

 感想文では体験実例がカギをにぎる、というのがよくわかりますね。しっかりとした実例から、うまく結論につなげることができています。
 <<こうせい>><<だいざい>>お休みで電話で話すことはできなかったけれど、かはふ君なら絶対に野球の体験実例を出してくれると思っていました(^_^)! しかも、プラス面とマイナス面の両方にそれぞれの実例が入っているのがいいです。「言葉の不安は心の不安につながる」というところもすばらしい。第四段落のまとめにもつながっていますね。自作名言として保存して
おきましょう。第三段落に、桃太郎の昔話実例を足したことも、成功につながりました。
 <<ひょうげん>><<しゅだい>>何の違和感もなくこの結論が導き出せました。「言葉を実感できるような体験を蓄積していくこと」というところを、自分の言葉に置きかえてみてもいいかもしれません。大切なのは成功体験をたくさん積むことだ、ということではないかな。



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