低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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言葉 ゆうたん
語源がわからないと、もとの語の発音や意味に変化が出てくることがある。漢語の場合は、もとの漢字がわからないと意味用法を間違えていることが少なくない。これは話し言葉では意味を支持するものがないため変化しがちだ。しかし言葉を正しく論ずる時、語源の通りでは社会状勢の変化のため合わなくなるものが多い。そうかと言って一々言葉を言いかえるのも大変なことだ。私は実態に合わせて言葉を変えていくべきではないと思う。
そう思う理由は、頻繁に言葉を変えてしまうと、混乱してしまうからだ。第二の理由は、文化に根づいた慣れ親しんだ言葉には愛着を持てるからだ。最近は、いろいろな便利な機械がたくさんある。特に、パソコンはとても便利で役に立つ機械だ。パソコンの普及率を調べてみると、2004年で65.7%だった。このように、多くの世帯でパソコンが普及している今の時代でも、高齢者の方はまだ身近な存在にはなっていないようだ。パソコンを利用するとき、たくさんのカタカナ語や英語などが出てくる。私やお父さん世代なら、そのような言葉も理解できるが、高齢者の方にとっては理解できずに便利な機械も逆に負担がかかってしまう。他の言葉でも、世代によって言葉が違っていたら、大変だ。もし10代と70代で言葉が違っていたら、相手に伝わりにくく、コミュニケーションがうまく取れなくなってしまうだろう。それを防ぐためにも、頻繁に言葉は変えない方が良いと思う。
確かに、実態と言葉が一致していた方がわかりやすい。しかし、「自分の心のうちに持っていないものは何一つ自分の財産ではない。」という名言があるように、世代間にギャップがないほうがコミュニケーションを取るのに有利なのではないか。だから私は実態に合わせて言葉を変えていくべきではないと思う。
講評 onopi
実態に合わせて言葉が変化し、語源から遠ざかってしまった場合というのは日頃あまり意識しないと思います。しかし、いったん気になり始めると違和感を感じるかもしれません。あなたはたとえそうであっても変えるべきではないと考えているようです。是非の主題を書いた後、混乱を避けるため・愛着のある言葉を変えたくないためという二つの理由をあげてくれました。どちらも話の筋としては通っています。書いてくれているようにあなたもあなたのご両親の世代もパソコンに関係する言葉は理解できるでしょうが、高齢者にとってパソコンは便利な機器というより苦労してその使い方を習得しなければならないもので、言葉もわかりにくく感じているのが実情です。最後の段落にあるように確かに実情と言葉が一致していた方がわかりやすいのも事実です。しかしすべての人がめまぐるしい変化に対応できるわけではないことを私たちは知るべきでしょうね。反対意見への理解も示せているし、自分の意見もまとめられていました。
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