創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
小学1・2年生
小学3・4年生
小学5・6年生
中学1・2・3年生
高校1・2・3年生
行列文化 本因坊
行列を作るということは良いことか、それとも悪いことなのだろうか。朝、始発電車が来る前は皆整列乗車をして待っている。新聞を片手に並ぶ通勤客、そして、私を含む学生。そんな人々が喧嘩もせずに黙って並んでいる。これは、東京や横浜では当たり前のことだ。駅のアナウンスでも「整列乗車をお願いいたします」と放送されている。しかし、これは日本や欧米など、主な先進国だけのことで、アラブやギリシャ、アフリカの国々では、何かをしたい時、順番に並ぶというルールがない。皆適当に行動する。そう、行列文化がないのだ。しかし、私はこの行列文化というものを良いものと感じている。(構成図)
まず、第一の理由に挙げられるのは、列を作ることによって、皆が一箇所に集中し、喧嘩が発生するのを防げ、安全に待てるからだ。以前、私が電車を降りた際、一人の年配の会社員が、ドアの辺りにいたこともあり、一度下車してからそのまままた乗ろうとした。すると、隣に並んでいた若い男性が、「おい、並ばねえのかよ。」と声をかけ、「私は今、一度降りたんだ、人の邪魔になるから。」と言い返す。その後殴り合いの大喧嘩に発展した。私は下車して駅を出ようとしているところだったので、さらにその後どうなったかは詳しく知らない。ただ、誰かが止めて、駅員が行って「やめなさい」と言ったのだと思う。非常に馬鹿らしい喧嘩だと思う。以前、私は年配の会社員に注意を受けた。しかし、その人は私の後にやってきたのだ。しかし、私が乗ろうとすると、抜かすなと注意をする。こんな弱肉強食の世界があって良いのだろうか。先ほど例に挙げた三つの国または地域ではそのようなことが日々横行しているのだろうか。それは相当恐ろしい。列に従わない変な人が増えている。(理由)
第二の理由は、整列がなくなると、日々の生活が安全にならないかもしれない。例えば、火事が発生した映画館で皆が冷静になって一人ずつ焦らずに外へ非難すれば結果として死者が出ないかもしれない。しかし、皆パニック状態になって出口へ突進すれば、皆が死ぬことも考えられる。逃げるのが早かった人は将棋倒しで、後の人は入り口が詰まっていて逃げられず、煙を吸って気を失う。そしてそのまま焼け死ぬ。こんなことが簡単に考えられるのだ。もっと、安心・安全な社会を整列によって作れると良いと思う。整列だけでストレスをためると良くない。ストレス解消法は、男性は酒、女性は買い物が第一位(1998年40歳の男女に質問)である。ストレスをためると、お金を使わせることにもなる。行列を満たす人間は、安全ばかりかお金まで奪っていくのだ。(データ)
行列があるから、普段を普通に生活することができるのだ。しかし、発展途上国や先進国の一部の国はまだ行列文化が根付いていない。最近、日本の『もったいない』という言葉が世界中で取り上げられるようになってきている。外国では『MOTTAINAI』と表記され、もったいないTシャツまで出来たほどだ。このように、日本から世界へ発信される文化は増えている。行列文化もそのうちの一つになると良いと感じた。行列は、壊すためでなく、守るためにあるのだ。(確かに 名言 べき)
講評 nane
体験実例が具体的で説得力がある。
国や地域によっては行列を作る文化のないところもあるから、真面目に並ぶ人はかえってストレスを感じるかもしれないね。
火事場のパニックなどは確かに典型的な例だね。お互いにちょっと譲って並べばスムーズに非難することができる。
ストレスのデータは苦しかったけど、練習だからいいでしょう。小論文には、自分なりのデータを入れると説得力が増す。学校で書くときなども応用していこう。
「モッタイナイ」の例はよく知っていた。日本発の文化が、これから世界中に広まる時代が来そうだね。
名言はいい形だが、「壊すためではなく」がもう一息か。
毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘
自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
|
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)
| |