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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   死という締め切り   ゆうたん

 人は、二足歩行で手を開放し道具を扱うようになったのは、言葉とならぶ異常な加速進化であり、それによって強くなった。そのため狩られる側にまわることはほとんどなくなった。そしてわが国などは、平均寿命において世界一の数字を誇っている。しかし、野生動物や狩猟民族は食べるために狩ったり狩られたりする。彼らにとって死とは、私たちのような恐怖はない。死は常に目前にあり、動物はみな危険なゲームに参加し、その濃密な時間の内にこそ死は正しい形で用意されているのだ。私は野生動物のような死を意識した生き方は大切だと思う。
 そう思う第一の理由は、死のような強烈な締め切りがあると、物事に真剣に取り組むことが出来るからだ。私が所属する吹奏楽部は、主に夏の大会と秋のアンサンブルコンテストの二つの大会がある。他にも小学校訪問や市の音楽祭で吹くことなどがある。しかし、12月はアンサンブルコンテストの県大会に行かない人にとって練習する曲がない、つまらない時期だ。次の夏の大会の曲もまだ配られないし、卒業式で吹く曲が2曲あるだけで、大会はまだ先だから、あまり練習に力が入らない。しかし、大会前は正反対でいつもピリピリとした雰囲気で練習にも力が入る。先生にどなられることが多くなって、私たちは必死に練習するのだ。本当は冬も基礎の練習をしっかりやらなくてはいけないが、やはり気持ちが緩んでしまう。だから、大会のように締め切りがあると、集中して物事に取り組めるのだ。
 第二の理由は、死のような強烈な締め切りがないと、計画性のない人生になってしまうからだ。日本はとても平均寿命が長く、世界でも1番長い。2007年は、女性が86.05歳で世界第1位、男性が79.29歳で世界第3位、というデータがある。このような平均寿命がわかると、私たちは将来のおおまかな計画を立てることができる。女性なら86歳、男性なら79歳まで生きられると考えると、おおまかではあるが老後の生活などの計画が立てられる。私の場合なら、おおまかにあと74年は生きられる、ということになる。もし永遠に死という締め切りがなければ、何もしない、ただ時間が過ぎて行くだけになってしまうと思う。
 確かに、人は死を克服しようとして進歩してきた。しかし、「限られた人生で、大事なことは、「何をするか」ではなく「なにをしないか」である。」という名言があるように、死という締め切りを意識することで有意義な人生を送ることができる。だから私は、野生動物のような死を意識した生き方は大切だと思う。
 

   講評   onopi

 長文を通して締め切りの大切さをあらためて実感できたと思います。よくまとめられている意見文です。
     

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