国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   こつこつ型」で生きる   マロン

「アリとキリギリス」という童話がある。夏の間,冬のために食べ物を蓄え,働き続けたアリと,夏にのんびりしすぎて冬の生活に困ったキリギリスの話である。夏にこつこつ努力したアリは,冬にゆったりと過ごすことが出来た。
  それは人間でも同じである。公立の中学では,中学での成績や態度が高校入試の参考になる。また,大学入試でも,高校の成績を参考に推薦を決めるところが多数ある。もちろん,一般入試の本番一回きりで結果が決まることがほとんどだ。しかし,本番では体調が悪かったり,緊張したりして,なかなか実力が出せない人が多いだろう。私は,アリのようにいつも頑張っている人を評価すべきであると思う。
  私は,普段からまじめにこつこつ努力し,いざというときに余裕を持って対処できるように生きていきたい。
  そのための方法としてはまず,幅広い教養を身につけるようにしておくことが挙げられる。テストに必要なこと以外でも,本を読んだり,美術館に行ったりして,いろいろなことを知っておくべきだ。人生はテストの結果だけで決まるわけではない。自分の興味のあることを探究してみるのもいい。受験には直接関係のない教科を頑張ってみてもいい。私は,常に幅広く様々なことを学ぶことが大切であると思う。
私の中学校では,卒業式に成績優秀者が何人も表彰されることになっている。これはテストの点数だけでなく,提出物や校則を守っているかなどの生活面や,主要教科以外の実力も含めて,模範的な生徒が表彰される。いわゆる内申点の良い生徒のための賞だ。去年,いつも生徒会に部活に勉強にと,こつこつ努力している先輩が表彰された。普段は、テストの点数が重視されている中,最後は「こつこつ型」の生徒が表彰されることは,とてもよいと思った。
  また,二つ目の方法としては,教育制度や社会体制を見直すことが挙げられる。私たちは,一回の模試や受験の結果,偏差値だけで人を判断しがちである。そのため,塾の宿題で忙しいから学校のことはどうでもいい,主要教科以外はやらなくていい,という考え方が生まれてしまう。これでは成績は良くても,偏った人間になってしまうのではないだろうか。しかしそれは,子どものテストについてだけとは限らない。大人の世界でもビジネスでは,結果だけが求められているように見える。私は,社会の仕組みとして,こつこつ努力している人を評価すべきなにかいい方法はないだろうかと思う。
  織田信長,豊臣秀吉,徳川家康の三人の性格の違いを表した句がある。秀吉は泣かないホトトギスに対し,「鳴かぬなら鳴かせて見せようホトトギス」とうたい,家康は「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」と歌った。努力家の秀吉によって始めて天下統一がなされ,辛抱強く出番を待ち,裏でことコツ頑張った家康は,二百六十年以上続いた江戸幕府を作ったのだ。この二人は,常に努力をし続けた「こつこつ型」で大成功をおさめた人の例である。私たちもこのような人を評価すべきであると思う。
  確かに,いざというときに思ってもみない力を出そうとすることも大切だ。内申点は,人間は短期間で伸びることもあるのだから,絶対に正しいわけではない。また,内申で人柄やセンス,思いやりを見るよりも,一発勝負で判断することが公平だともいえる。
  しかし,常に努力して,模範的な生活をおくっている人こそ,評価されるべきではないだろうか。「えんぴつ」という詩がある。

  えんぴつは努力のあらわれだ
  がんばるとがんばるだけ短くなっていく
  ほくは今勉強している
  えんぴつは汗をかきはじめた
  
  この詩のえんぴつのように,内申点は努力のあらわれとも言える。一発勝負でも,内申でも,最も大切なことは,目標をもって本当の実力をつけることだ。私は「こつこつ型」でまじめに努力して生きたい。そしてそれが評価させる世の中をつくっていきたい。

   講評   miki

   
 まろんさん、清書、本当によくがんばりました。すばらしいできばえです。
(^_^)v
 この作品の手書き原稿を、新聞社の読者投稿欄に、是非送ってみてください。
   

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