創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   新年の始まり   はるかぜ

 「いよいよ、2010年だね。」
また、新しい年が始まった。「新年」という言葉のひびきは私をすがすがしい気分にさせてくれる。耳の奥まで深くひびき渡る除夜の鐘。その鐘の音に、私は1年の始まりを感じ、音のひびきの中に次の年への願いをこめる。ところで、我が家の場合、年越しは他の家庭とはちょっと違う。なぜなら、大晦日から元日にかけて、重要なビッグイベントが盛り沢山だからだ。
 まずはおせち料理作り。我が家では、ここ数年おせち作りは、調理師免許を持っている父の役目だ。母は何をしているかと言うと…家の大掃除である。つまり立場が逆転していて、鼻歌を歌いながら機嫌よくおせちを作る父と、黒豆の甘い香りにイライラしながら強い北風のふく中、ゴム手袋をして外の窓拭きをしている母の姿が対比される眺めは、なんともこっけいである。今回は私も父と共におせちに挑戦したが、私は栗きんとんとねじりこんにゃくを作った。我ながら、なかなか上手くできたと思った。しかし、最後に母の厳密な味覚のチェックが入るのが我が家の決まり。したがって、おそるおそる母に味見してもらった。
「甘味が足りない。塩を少し入れてみて。塩は甘みを引き出す役目もあるからね。」
「味がうすい。もっとしょう油と砂糖を加えて。」
母の言われたようにすると、少し味が濃くなり、お正月の3日間、ずっと味が保つような料理に仕上がったと思う。夕方は、早めにお風呂に入り、ごうかな大晦日の食事を頂く。今回の場合、珍しく寿司を注文し、父が近所中のスーパーを回って厳選した海老を焼いて食べた。寿司は、新鮮な刺身の味が口の中に広がりうなってしまうほどおいしい!海老もプリプリしている。「腹8分目に医者要らず」と言うことわざがあるが、私は腹12分目ほど、たらふく食べてしまった。そして恒例の紅白歌合戦だ。年越しそばを食べて、除夜の鐘を聞いて…。クラスの友達は近くのお寺で毎年鐘をつくそうだ。私は聞こえてくる鐘の音を聞きながら、クラスの友達のことを考えたりもした。
 さて、ここからが我が家のメインイベント。12時半に眠りにつき、3時半に起きる。つまり約3時間のすいみんなのは、これからご来光を観に行くからだ。近くには、金華山という山がありここに7年間私達家族は登り続けている。この山には5月にツブラジイの花が咲き、萌黄色の葉が生い茂る中で金色に見えることから「金華山」と呼ばれるようになったらしい。また、標高が329メートルあることから、「さんぷく(産福)」とよばれ縁起もよい。今年は雪が降っていたがロープウェーは運行していた。父は運行していないものと思い込み薄着で行ったので寒さでふるえていたが、山頂のストーブで暖を取れた。例年よりも人が少なかったので、ストーブも独占状態だったのが救われた感じだ。待つこと2時間。しかし、雲が厚く、初日の出は見ることが出来なかった。朝方、初部分月食は見ることが出来たので、ラッキーだったと思う。その後、私達家族は家に戻っておせちを食べ、午前中は爆睡状態になるのも毎年同じである。
 日本人にとってお正月とはその年の「目標・志」を決める重要な1年の始まりだと思う。今年から中学に進学する私は、部活動と勉強を両立させて自分の「志」を強く持ち、過ごして生きたいと思う。
 108回の除夜の鐘は、人間の煩悩を取り去ってくれるそうだが、私は私の「志」を強く持つために、時々目をつむって、心の中の鐘の音を聞くようにしたい。

   講評   harako


 清書と読解問題をがんばりました。

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