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　　　オ・タ・カ・ラ　　　ブレイド

　「えっ、何これ。」
これの正体はヒカルの碁全集のＤＶＤだった。その中で「藤波」と書いた箱はせんすだ。これは注文限定生産のＤＶＤで大事に見ようと思った。しかしその日、クリスマスの午後に、しかも勉強を１時間したその後に、なんとほとんど使っていないＤＶＤプレイヤーがこしょう。絶望的な日である。せんすと特別ＤＶＤ、本がついていたので、本を読むしかなかった。ヒカルの碁の登場人物は、みんな共通してしんけんに碁を打っているので、ぼくはヒカルの碁のアニメが好きだ。このアニメは、クラスでも一時流行った。
　もう二度と手に入らないものを手に入れたときの喜びは大きかった。注文のしめ切りはとっくに過ぎている。これがクリスマスに手に入ったことを不思議に思った。まるで本物の人みたいにきれいなＤＶＤだった。
　プラレールマニアだったそのころは、４才かと思う。そのころはレールの組み立ては祖父にやってもらっていて、祖父がもし全然来なかったらリビングは静かだ。しかし少し来てくれて組み立てていってくれたら、祖父が帰るとリビングが町に変身する。
　宝物をもつことは、幸せになるということがわかった。
「ヒカルの碁全集。」
「えっ？　何これ。」　

　　　講評　　　itoyu

　「リビングが町に変身する」・・・何度読んでも味わい深い、名文ですね。
　
　次回は、暗唱が１〜９の全文になるので大変だと思いますが、今まで調子よく覚えられているのできっとできると思いますよ。がんばってくださいね！