国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   緊張とは   ゼウス

「ガコン、ガコン。ドクンドクン、ドクンドクン。」
あともう少しで…。ぼくの心臓がまるで早がねのように鳴っている(たとえ)。
「ウワァー。」
 ぼくは今、ディズニーシーに来ている。前回来たのは四年前だった。その前にもここに足を運んだがそれも四年前だった。ぼくの家族はどうもオリンピックやサッカーのワールドカップのように四年ごとにディズニーリゾートに来るようだ。ぼく達は最初に、レイジングスピリッツのファストパスを取りに走った。父の話では、ファストパスを取ったら、二時間たたないと次のファストパスは取れないそうだ。ぼくは心の中でけちくさいと思った。ファストパスとは、ある一定の時間帯に乗り物を乗りに行けば、途中までみんあより早く進められる券である。レイジングスピリッツに乗りに行くのには少し時間があったので、飲み物を買ってから乗りに行った。レイジングスピリッツは途中で二回転するジェットコースターだ。ぼくは順番を待って並んでいた。すると二回転するあたりで
「キャー!ウォー。」
と叫んでいる声や興ふんしている声がいっぱい聞こえた。叫び声を何度も何度も聞いているうちに、二つの思いがよぎった。一つは恐怖で、二回転する時に遠心力が弱すぎて真っ逆さまに落ちないだろうかということだった。二つ目は緊張だった。そしてとうとう順番が来た。
「ガコンガコン。カチャ。」
「はい。次の人どうぞ。」
ぼくは呼ばれた。体がまるでロボットのようにカチンコチンだった(たとえ)。定員まですべて乗り、出発。最初はゆっくり動き始めた。並んでいる時に見ていて、初めの方は上り坂だと分かっていたのでまだ安心だった。坂をどんどん上がっていって
「ゴー。ビュー。ビュー。」
「キャー。」
耳の横で風がビュービューうなっている。うわっ。突然、前に霧のようなものが流れた。そこをぬけたら前方にはレールが回っている。ぼくは自分の荷物が落ちるのではないかと思って、荷物を足でぎゅっとはさんだ。
「グルングルン。」
ぼくの目には逆さまになっているいろんな物が見えて気持ちが悪くなった。しかし、終わった後の感想は、暑い日だったので風が気持ち良かった。もう一回乗りたいと思った。
「ダンダン。スパッ。」(前の話)
ふぅ危なかった。ぼくは今、学校でクラブ活動をしている。もちろん入っているクラブはバスケットボールクラブだ。そこでぼくは、みんなの前でフリースローを打てと言われて、フリースローを打っていた。ぼくは、ミニバスケットボール少年団でバスケットボールを習っているので、もしはずしたらはじをさらしてしまうと思った。だから、今の一本はすごく緊張した。もう一回その場面を再現してみよう。
「ダンダンダダン。ドクンドクンドクンドクン。ビュッ、スパッ。」
ぼくの心はドリブルをついている時にどんどん高まっていき、シュートを打った時に最高になった。入った時にはすごくうれしかったし、プライドがこわれなくてホッとした。
 人間にとって、緊張するということとは、良い面も悪い面もある。(一般化の主題)
「ガコンガコン。ビュー。グルングルン。」
ぼくは二回目のライジングスピリッツに乗っていた。今度は怖くなかったし、逆に一回目よりすごく楽しめた。(書き出しの結び)

   講評   taimu

 ゼウス君こんにちは。先生はスピードがでるアトラクションは大の苦手……。これを読みながらも、ドキドキハラハラ(笑)。読み手をひきこむ描写はさすがです。

<表現>「まるで早鐘のように鳴っている」と胸の高鳴りを上手に表わし緊張感をもたせることができました。いよいよ乗るぞというときには、ゼウスくんでも「ロボットのようにカチンコチン」になってしまうのですね(^^)。これもうまいたとえです。

<題材>以前にも緊張したエピソードがあるのですね。学校のクラブ活動でみんなにお手本としてシュートをうつのは、確かに緊張しそうだ。ドリブルや、シュートを放ったときの音が効果的につかわれ、イメージがふくらんできます。

<主題>「人間にとって緊張するということは……」と、大きな考え方ができました。良い面と悪い面とは、どんなことだろうね。たとえば緊張して力が入りすぎると自分の実力が十分に発揮することができない、というケースは「悪い面」に相当するだろう。反対にゼウス君のバスケの実例のように、集中力が高まって良いプレイができるというのは「良い面」と考えられそうです。

<構成>書き出しの場面にもどっておしまいにすることができました。書き出しでは胸の高鳴りが最高潮でしたが、結びでは、おちついて楽しむ余裕ができたのですね。ストーリー性のあるおもしろい構成です。

●みんあより→みんなより
●ぼくは今、学校でクラブ活動をしている→ぼくは、以前にも緊張したことがある。(この方が自然な流れかな)

        

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