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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   多数決より話し合い   いちごサクラ

 意見を言っているときに、みんなが賛成したときには、それをよしとしない、と言うのだから「そんなばかな」という声が必ず聞こえてくる気もするが、これは一つのパラドックスといって、どういう条件でそれを言っているのか調べる必要はある。みんなが遠慮せず、いい加減に意見を言っているケースがある、または反対意見を素直に表せない状況がある。こういう事情を、一つのパラドックスとして「全員一致は採用せず」という理屈も理解できる。この世にある、すべての難しい決断は五十五対四十五と、四十五対五十五の間にあると考えている。百対ゼロはおろか、七十対三十くらいだって、本当に悩むことではないから、こう考えてみると、全員一致を排除するパラドックスには意味があると考える。 確かに、何でも多数決で物事を決めることには、問題がある。他人の意見に流されるのは良くない。いつも他人と同じ意見を言っていたら、自分のオリジナリティがなくなってしまうし、他人に変だと思われてしまうことだってある。自分の意見がない人か、面倒くさくてどうでも良いと思っている人だと誤解されるかもしれない。私は、あまり自分の意見がはっきり言えない人だから、そういう経験はしょっちゅうしている。学校の数学の授業で、先生はクラスにみんなの答えは何かと聞いていた。その時、私はほとんどの人と違う答えだったから、自分の答えは間違っていると思い、ついみんなと同じ答えを言ってしまった。そのままその答えがあっているということになりそうになったとき、クラスの一人がもともとの私の答えを自分の答えとして言った。そこで、それがあっているのか先生が計算したら、その人の答えがあっていた。その時私は、自分の答えを言えばよかったと思った。 しかし、大人数でいるときは、一人ひとりの意見を聞いているひまはないという場合が多い。だから、そういう時は多数決で何かを決めることが大切だ。多数決で決めたほうが早く済むし、言い争いになる確率も低い。それに、多数決で何かを決めることで、人の意見をはっきりさせることができる。私は、中学校の英語の授業でそういう体験をしたことがある。学校には制服は必要かどうかで相談をしていた。すると、ほとんどの人が制服は必要ないといったが、クラスの一部の人は、制服は必要あるかもと言って、意見が分かれた。なぜそう思うのかと次々に理由を言っていたら、いつの間にかケンカみたいに激しくみんなが言い合っていた。勝手に自分の意見を言っていたからそうなったのかもしれない。だから、最初から多数決で決めたほうが良かったのかもしれない、と思った。 確かに、多数決できめることも自分の意見をきっぱりいうこともどちらも大事だ。時を場合によって、どちらの決め方を使ったほうが良いかが異なる。意見が激しく分かれる場合では、多数決で決めたほうが良いが、そうでもないときは一人ひとりの意見を聞くほうが良いかもしれない。しかし、「できがった規則をなんとか守ろうとすることよりも、実態に合わせて規則を変えていくことが、真に規則を生かす道である」という名言があるように、最も大切なのは、多数決が良いか悪いかではなく、時と場合に合わせ、話し合ってみんなが納得する結論を出すことだ。(総合化)

   講評   suman

  いちごサクラさん、こんにちは。しっかり字数を満たして、意見文が書けましたね。
 第一の意見のところで、「他人の意見に流されるのは良くない。」「その時私は、自分の答えを言えばよかったと思った。」という体験ができたのは、良かったですね。数学の答えー真理ーは、多数決では決められません。それでも、多くの人が自分とは異なる意見を唱えていたら、自分が間違っているのではないかと思ってしまう弱さが人間にはあります。歴史上のさまざまな新発見は、そういう弱さを乗り越えた人々によってなされたのではないでしょうか。
 第二の意見のところでは、昔話の実例か長文実例を入れましょう。たとえば、ヒントにも紹介されていましたが、「ネズミの会議」はどうでしょうか。

言葉遣いのミス・入力ミス
・三行目〜みんなが遠慮せず→みんなが遠慮して
・終わりから五行目〜時を場合によって→時と場合によって

         


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