国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

昨日1875 今日2304 合計49868
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   カブトン   リラックマ

 太陽がじりじりと照りつけ、セミがジージーと鳴く夏のことです。公園の林の所に、七、八人の子供達が群がっていました。私は不思議に思い、
「あれ、何だろうね。行ってみようよ。」
と家族をさそいました。そこに着くと、みんなが土をほり返して、白いクリーム色の幼虫のようなものをほり出しているところでした。私も、仲間に加わらせてもらうことにしました。その結果、カブトムシの幼虫一匹を手に入れることができました。私は、それを土と一緒にビニールぶくろの中に入れ、そっとかかえるようにして車に乗りこみました。カブトムシを育てるのは初めてなので少しこわかったけれど、りっぱな成虫に育てようと意気ごんで持って帰りました。
 さっそく、飼育ケースと昆虫ゼリーとにせ物の切り株形のゼリー入れを買ってきました。せっかくなので、カブトムシに名前もつけてあげることにしました。その名も「カブトン」
です。その日から、私がカブトンのお世話をすることになりました。毎日の日課は、フン取りです。割りばしで一個一個、丸くて黒くて固いフンをつまみ出すのです。私は、カブトンをつきささないように気をつけました。なぜなら、動きが活発なため、いろいろな場所に移動するからです。ある時は、ゼリー用に空いている、丸い切り株の穴の中に丸まっていたことがありました。その姿がかわいいしおかしかったので、家族で大笑いしました。
 「カブトン、カブトン。」
と言ってみんなでお世話をしていましたが、だんだんと日にちがたつにつれ、カブトンは土の中にもぐったまま、あまり姿を見せなくなってきたということに気付きました。私は心配になり、土をほり返してみました。すると、カブトンが黒くなって死んでいました。私は残念で、少しの間口もきけませんでした。
 お父さんにも、同じような経験があるようです。子供のころ、植木ばちの中でカブトムシを飼っていたそうです。幼虫からさなぎにまで育ったので、成虫になるのが待ちきれない思いだったと聞きました。でも、ある時、どれぐらい大きくなったかどうか見るために、ほり出して手のひらにのせようとしたしゅん間、地面に落としてしまったそうです。すると、さなぎの中から、白いどろっとしたものが出てきたそうです。私はその話を聞いて、かわいがっていたものが目の前で、しかも、自分のせいで死んでしまったら、どんなに悲しいだろうと思い、まるで自分が体験したかのように、身ぶるいしてしました。お父さんも、ショックを受けたそうです。
 自然の中で生きてきた生き物をつかまえて命をちぢめてしまって、後かいしています。本当に育てるなら、もっと一生けんめいにいろいろなことを調べて、本気で育てるべきだったと思います。これからは、生き物の命を大切にしていこうと思います。でも、まだ私の心の中に、カブトンは生き続けています。

   講評   kou

 カブトンを囲んでほのぼのと楽しかった思い出と別れ。その二つが対照的に書かれていてとても印象的な作品です。カブトンの死から学んだことを最後に書いて、全体をきりりとまとめてくれました。

 次週は進級試験です。いつもの力をはっきすれば問題なし! がんばりましょう(^^)。


毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)