国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   「狂気」は必要か   まりりん

 「狂気」とは、人間として自覚を持たない人間、あるいはこの自覚を忘れた人間の精神状態のことかもしれない。人間というものは「狂気」なしには居られぬものであるらしい。酒を飲んで酔った人々の狂態も一つの身近な例だろう。我々が正気だとうぬぼれている生活でも、大小の「狂気」の起伏の連続であるのだ。つまり、「天使になろうとして豚になりかねない」存在であることを悟り、「狂気」なくしては生活できない存在であることを悟るべきかもしれないのだ。常に病患を己の自然の状態と考えて、進むべきだろう。私たち人間には「狂気」というものが必要だ。
第一の理由は「狂気」と呼ばれるような集中力がないと何かを成し遂げることはできないからだ。例として、中学生で誰でも体験する定期テストなんかがある。普段の授業ではぼーっとしていても当てられない限り困ることはないが、定期テストだとぼーっとしているわけにもいかなくなる。特に三日前などになると必死に勉強をしなければいけなくなる。だいたい順位がいい人達は二週間前などから集中して勉強した人ばかりである。「狂気」なしでいい順位を残せるかと考えるとそんな人はほとんどいなくて、大げさにいえば、どれぐらい「狂気」の状態で勉強したかが順位に関係してくるのではないかと思う。おそろしいほどの集中力で勉強し、いい結果を残したり、何かを成し遂げたりできるのだと思う。
 第二の理由は、狂気がなくただただ平凡な毎日では退屈してしまうからだ。やはり毎日生活しているとストレスは自然とたまってしまう。それを解消する時も「狂気」の状態が多いと思う。例として十代女性のストレス解消法(コニカ 1996年)のデータをみてみると、一位・カラオケ、16.4% 二位・食べる、7.5% 三位・長電話、5.6% となっている。一位のカラオケなんかはいくらでも「狂気」の状態でいることができる。だれにも責められたりとがめられたりせずに好き勝手にさわぐことができる。四十代男性のストレス解消法(コニカ1996年)のデータを見ても、一位・お酒、8.1% 二位・パチンコ、7.1% 三位・競馬、5.5% となっている。お酒は飲んだらみんな「狂気」の状態になり、騒ぎ放題できる。パチンコはあてることにみんな集中しているからこれも「狂気」といえるだろう。競馬は私も父と行ったことがあるが、最後のほうになると応援している人達のテンションがすごいことになっている。実際私もきづくとすごく大きな声で叫んでいた。つまりみんなが「狂気」の状態である。こうやっていろんな方法で「狂気」になり、退屈をしのいだりすることも必要であると思う。
 確かに冷静に物事を判断することも必要だ。いつも「狂気」の状態でいたら社会の中でういてしまうし、どう思われるかわからない。しかし、「行動するためには、多くのことに無知でなければならない」という名言もあるように、何かを成し遂げたりストレス解消のためにも「狂気」は人間にとって必要であると思う。

   講評   kira

 まりりんちゃん、こんにちは。今の世の中はマニュアルどおり、お手本どおりに無難にやっていく力がもてはやされます。それではロボットと同じで個性がありません。何かを発見する突破口も見えません。そして人は窮屈だといってストレスを溜め込みます。
 だから常ならぬ精神状態を持ちたいものですね。試験前の追い詰められた心情、何かにとりつかれたような自分がいい得点を生み出します。かなり昔の試験前の私は、友だちも距離を置くような鬼気迫るものがありました。(実話)おかげで、暗記科目は非常によくできました。(数学はできなかったです)火事場の馬鹿力とうものを、一度くらいは体験したいですね。
 ところが、平穏無事が続くと私たちは退屈するのです。ストレスの解消法をみていると、いつもとちがう自分になりたがる姿が見えます。熱狂してすっきりするのですね。
 何かを成し得た人には、人知れぬ困難があったりします。それを乗りこえるときに出されたパワーこそが「狂気」なのかもしれません。自分を超える「狂気」を出したいですね。


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