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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   感受性   ゆうたん

 日本人が、淡白であるかわりに持続力に欠けているといわれるのも、生活感覚に左右されているところが少なくないのではあるまいか。そういう淡白好みの通人たちが考えだした詩型が和歌であり俳句であって、短いことでは世界に例が少ない。ことに大昔から確立している和歌の形式は、日本人の感性、言語、施行を決定するほどの力を持ってきたように思われる。俳句はわずか十七文字で思ったことを表現している。その句を表現しようとしているものを理屈で説明しようとすればおそらく何十枚もの文章を必要とするが、決して言い表せぬものを、この中に凝縮させている。それは論理を超える論理があるからだ。私は、理屈ではなく直感に訴えようとする日本的なコミュニケーションの取り方はよいと思う。
 そう思う理由は、短い言葉から想像を広げることで感受性が豊かになるからだ。私が所属している吹奏楽部では、音楽を通しての言葉から感受性が豊かになっていると思う。指揮を振る先生は、練習をする時にあまり多くの言葉を使わない。全員で合奏をした時に、先生はよく「大切に」と言う。大切に、というのは何となく分かる気もする。でも、その「大切に」は曲によって違うし、色々な意味がある。例えば、華やかな曲の中であれば、大きな音で、長めに、という意味などがある。逆に静かな落ち着いた曲の中では、小さめに優しく、などとある。そのように、先生が言った短い言葉から私たちは想像を広げて理解をしている。私の部活では、先生の言ったことがなかなか理解できない人もいる。そのような人はきっと、先生の言った短い言葉から想像を広げられない、感受性がまだ育っていない人なのだと思う。
 確かに、物事を理屈で考えることも必要だ。しかし、「辞書のような人間になることではなく辞書をうまく使えるような人間になることが勉強の目的である。 」という名言もあるように、短い言葉から想像を広げて感受性を育てることが大切だ。だから私は、理屈でない直下に訴える日本的なコミュニケーションの取り方は良いと思う。

   講評   onopi

 三段落構成の意見文となりましたが、短いなりにうまくまとまっています。第一段落で要約をした後、是非の主題として日本的なコミュニケーションの取り方はよいと書くことができています。そう思う理由に感受性の豊かさをあげてくれました。実例は所属する吹奏楽部の話が書けています。音楽は技能的なものだけでなく感性の部分でとらえる芸術の一つですから感受性という心の芯の部分を育てることがとても大切なことになってきます。指導されている先生はそれがよくわかっていらっしゃるからあえて言葉を尽くしてお話しなさらないのでしょうね。あなたにとって吹奏楽はいい経験となっているのだと思います。最後の段落で反対意見への理解を示した後、名言を引用し自分の意見をまとめることができました。
     

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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