国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   先進国の後を追いかける   おめか

先進国の後を追いかける途上国経済と、世界の先頭を走る先進国経済のもっとも重要な差は何かというと「途上国経済では物まねができたけれども、先進国経済では自分で新しい知識を創造しないとそれ以上の発展ができない」ということである。途上国の有利な点は、第一に先進国モデルが存在し、容易に産業化のために目標がみいだせること、第二に、先進国から技術を導入できること、そして第三に、賃金など全体的なコストが先進国に比べて有利であることなどである。
日本人は、欧米の後追いをやめて、創造的になるべきだ。
その方法として第一に、物事の根本的な意味を理解することだ。私が小学校1年生のとき、学校でパソコンの授業があり、授業の一環で「マウスを使って絵を描く」という課題があった。なぜか私はうまく描けなかったのか、それとも下手だったのか(記憶が曖昧)、で期限に間に合わず、絵がすごく上手かった担任の先生に描いてもらって提出した。その後、みんなが描いた絵の中で上手だった絵が貼り出されていたのだが、その中に私が提出した絵が貼られいて、友達や先生にすごく褒められた。だがそのとき私は初めて、課題の意味を理解した。頑張った人こそが貼り出されて、みんなから褒められたり感想を言って貰ったりするのだと。その貼り出された絵は私の名義で提出したわけだが、描いたのは先生なので、当然私はちっとも嬉しくなかった。
第二の方法として、自分の意見をどんどん発信していくことだ。江戸時代の幕末の頃、坂本竜馬は「船中八策」という、日本を改革する為の自分の考えを見つけ出した。竜馬は、どうにかして自分の考えを聞いてもらって、今後の政治に取り入れて欲しい、という気持ちから、知り合いの大名2人に頼んで、その頃の将軍であった徳川慶喜に伝えて貰った。慶喜はその考えを大変気に入り、船中八策は、幕府滅亡から明治時代へ切り替わる、時代の流れの中でとても有効になった。竜馬のように、自分の意見や考えを伝えたいという気持ちを、私たちの心の中でも持ち、どんどん発信していくべきなのだ。発信していくことによって、竜馬のように時の人までにはならなくても、何かに少しでも自分が役に立てることがあるかもしれないからだ。
確かに、真似をする力というのも大切だ。「親の背中を見て育つ」ということわざがあるくらい、人は誰かを見て成長し、物事を知っていくからだ。だがひたすら真似をしたままの生活とは、どんなものであろう。例えるなら、人が引いたレールをそのまま同じように歩いているだけである。ならば、誰かを見て真似たことだけを活かしていくのではなく、どうせなら真似たものを工夫して、自分のものにしていく方が、新しい発見などもあって、楽しい生活を送ることができるのではないだろうか。

   講評   hira

 高度成長期までの日本は、目指すべきアメリカという先進国があったので、行動規範は単純シンプルでした。それは、言われたことをきっちりやれる常識・スキル・協調性を身につければ良かったのです。逆に新しい意見を創造性をなんてやっていると、皆で同じ方向に進むために邪魔になる。でも、現在はアメリカにも追いついてしまい、目指すべきものがなくなってしまった。誰にでも出来る仕事は中国のような人件費の安い国が担い、人件費の高い日本は、知力を活かして新しい価値を生み出さなくてはいけない時代になったと言うことです。もちろん基本的な知識は必要。でも、現代は、龍馬のように自分の頭で考え、人の知恵も借り、新たな価値の創造していくことが求められています。
■第一段落 要約 当為の主題
 「日本人は、欧米の後追いをやめて、創造的になるべきだ。」もう途上国ではない日本の今後のあり方について述べられた。
■第二段落 複数の方法一 体験実例
 実例が面白いなあ。人の真似だけをした成果についてほめられても納得感も達成感もないと言うことだよね。方法論と言いたいことに少し補足を入れるとより言いたいことが伝わりやすくなると思う。「ただの後追いだけでは達成感がなく、成長もないからだ」となるかなあ。
■第三段落 複数の意見二 歴史実例・長文実例
 この段落はさすがだね。ちょうど今「龍馬伝」にはまっているので(笑)なおさら響きました。発信していくことによって、一つの意見がどんどん洗練されたり強力になっていくと言うところかな。読み応えがある! NHKもその精神を私たちに伝えたいのだろうね。
■第四段落 反対意見への理解 自作名言 当為の主題
 真似るだけでなく、そこに自分なりの何かを加えていく、そのものが生きる価値のような気がするよね。


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