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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   心   おめか

現代社会の中で、「自己中心的」な性格、または考え方、の人が目立ってきている。軽いわがままや、マイペースな部分は誰にだってあるはずだが、「自分が1番」とか「すべて自分が中心」という考え方をしている人は圧倒的に少ない。では、なぜそんな考え方をしてしまう人がいるのであろうか。
第一に考えられる原因は、「自己中心的な人」の周りを取り巻く環境が、そのような状況を作ってしまっているからである。よく、学校のクラスの中のいじめを問題にしたドラマや番組が放送されているが、いじめる側が出てくる原因は、いじめる子の周りの子たちが、その子の考え方を許してしまっているから。という問題がよくある。確かに現代の子は、いじめる子に対して、仲間外れにされるのが嫌だから命令などに従うという傾向があり、人がいじめられても、「まきこまれたくないから」と、誰も助けてあげようともしない。「自己中心的な人」が生まれる原因も同じである。その子の性格を否定したら嫌われるかもしれない、いじめられるかもしれない、というような考えがあるせいで、「自己中心的な人」がいつまでも成り立ってしまうのである。
第二の原因として、支配力というものがあったからだ。戦国時代、戦いをすることが当たり前だった当時は、勝ちを得た者が天下をとっていた。織田信長や、豊臣秀吉など。つまり現代でいうケンカが1番強い者が1番偉いという意味である。織田信長は相当な「自己中心的」でわがままだったそうだが、やはりそれが通用していたのは、その当時1番強くて、逆らうことができない人物であったからだろう。つまり織田信長は、自分が掴んだ支配力によって、「自己中心的」な性格を突き通すことができたのだ。
確かに、このまま「自己中心的」な人を放っておいて良いわけがない。けれども、その性格のまま育っていって、いつかは損をするときがきっとやってくる。そこで初めて、その人は自分の性格を考え、改めはじめるはずだ。「人間は壁にぶつかったときにこそ強くなる」という名言にもあるように、何かの試練を乗り越えることで、人間として成長することができるのである。

   講評   hira

 自分の視点で、今回の問題について考えを深めることが出来たね。面白い意見でした。こうした自己中心的な人の出現は、現代におけるみなの修行のようなものなのかもね。人はみんなつながりを持って生きているのだから、批判者としてではなく当事者として問題に突き当たっていく姿勢を持ちたいものです。
■第一段落 書き出しの工夫(状況説明) 社会問題の主題
 自己中心的な人・・・クレーマー、モンスターペアレントなどが目立ってきている。最近の日本社会の傾向ですよね。
■第二段落 複数の原因一 体験実例
 当人の問題でもあるが、それを許す周囲の問題であるとした点は鋭いね。一番この手のタイプが、自分が悪いことをしているという自覚がないし、自覚がない分やっかいなのだと思う。うまく「自己中心的な人」とつないでまとめられた。
■第三段落 複数の原因二 
 歴史的に、武力、腕力が強ければ、自己中心も成り立ってきたという流れがありますね。「ケンカ」という身近な言葉を織り込みながら、分かりやすく説明できている。織田信長を持ってきたのもぴったり。そういわれると結局、現代も武力を持っている国がわがままを通しているとも言えて、真理を突いた意見となっている。
■第四段落 反対意見への理解 自作名言 社会問題の主題
 自己中心的な人にも学びがあり、周囲の私たちにも(時に私たちも自己中心的ですが)試練を乗り越えていくことが大事なのでしょう。


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