創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   あだなは友情を築く中間地点   きとみ

 今、私の周りでは様々な「あだな」が飛び交っている。そのあだなは本当に様々で、名前を少し変えただけのものもあれば、ものまねが上手いという理由だけでキャラクターの名前がつくこともある。このあだなが最も多く生まれる場所は学校だ。私の学校では全員にあだながあるわけではない。だが、クラスで目立つ集団や、よくふざけたりする人の中にはかならずあだなを付けられている人がいる。あだなをつけるのはもっぱら男子集団だ。その人のイメージをすぐにあだなにして、からかったりする。けれどもそれはおもしろい名前がほとんどで、いやがっている人はあまりいない。ちなみに私は特に決まったあだなはない。名前を変えてみても言いあだ名ができないので、とうとう友達が諦めて呼び捨てになってしまった。
 そんなあだなのよいところは、あだなで呼び合うことによって堅苦しい雰囲気がなくなるからだ。「名字+名前+さん」では、私はどうも堅苦しい感じがしてしかたがない。いつもいつも先生と話をしているようで、落ち着かないのだ。だが、あだなだとあまり話をしたことがなくても、相手に対してなんとなく親近感がわくものだ。上記で言ったとおり、私は決まったあだ名がない。そのかわりに仲の良い人からは名前を呼び捨てでよばれる。名前だけで呼ばれると、あぁ、友達に呼ばれたのだ、とすぐに気付くことができる。しかしあまり話をしない子は私のことを「名字+名前+ちゃん」で呼ぶ。これでは少し堅苦しい。話さないと言ってもクラスメートであって、赤の他人ではない。この呼び方をされることで、この人は私から距離を置いているのかな、と考えてしまうのだ。しかし、私はあまり人と距離を置いたりせずに、みんなと楽しくおしゃべりをしたりするのが好きな性格だ。だからそんな人にはいつも呼び捨てで良いよ、と自分から言っている。こうすることでやっと、なんとなくではあるが楽しく気軽に話せる雰囲気になるのだ。さらに、あだなにはとてもおもしろいものがあったりする。私の学校では、ガチャピンが好きだから「ガチャピン」という人や、黄色がすきだから「バナ夫」という人もいる。なかには毎日下ネタを言う人に「シーモネーター」というあだなを付けた人もいた。このようにおもしろいあだなを付けられる本人はいやがらないことが多く、雰囲気にのってくれるため、クラスが明るい雰囲気になるのだ。
 しかしあだ名には悪い面もある。それは、嫌なあだなをつけられたり、そのあだなによっていじめがはじまるかもしれないということだ。あだなは、楽しいものだけではない。本人がいやがる名前も中にはある。あだなはその人を呼ぶ名前のため、一日に何回も耳にしなければならない。そのあだ名が自分の嫌なことばだったら、本当に苦痛でならないはずだ。さらにあだなは人から人へとどんどん広がってしまう。ある人がそのあだなで呼ぶところを別の人が聴き、おもしろがってその人も呼び始めるというわけだ。さらに、本人を傷つける言葉などをあだ名にして呼んだり、それを流したりしていじめが行われることもある。つまり、あだなはいじめの発端になりやすいのだ。あだなから始まるいじめが原因で不登校になったり、自殺という最悪のケースが起こることもある。あだなはおもしろく、親しいイメージをあたえる楽しい者である反面、本当に気をつけて使わなければいけないものなのだ。
 この両方の意見をふまえてあだ名を考えるときに最も大事なことは、相手の気持ちをよく考えることだ。これはあだなに関すること以外にも言えることだ。あだながあたえる親近感も楽しさも、本人の気持ちを考えずに付けて嫌な思いをさせては、全てなくなってしまうのだ。「悪書を読まないことは、良書を読むための最初の条件である」という名言もあるように、楽しさや友情の始まりは、まず人の気持ちを考えることから始まるのだと思う。あだなは友情を気付く、その次のステップなのだ。私もこれから新たな友達を作ることが多くあるだろう。しかし自分の楽しさやおもしろいことなどを優先したり、周りに流されることなく、人の気持ちをしっかり第1に考えてたくさんの人とつきあっていきたいと思う。

   講評   inoko

 きとみさん、こんにちは。
あだ名は親しさの象徴である。あだ名の良さを一言で表現すると、こうなるでしょう。きとみさんが書いているように、あだ名で呼び合うようになると、堅苦しい雰囲気がなくなります。「さん」づけで呼ばれると、先生と話しているようで落ち着かない。確かにそうですね。きとみさんの周囲での様子で、あだ名のいい面が再確認できました。
しかし、どんなものでもそうですが、あだ名にも良くない面があるのですね。あだ名というのはその人の特徴からつけられることが多いですから、その人が気にしていることがあだ名になることも少なくないのです。こちらの意見についても、具体的な実例を挙げて解説することができています。
最後のまとめもいいですね。新しい項目【総合化の主題】
で、気持ちをキーワードに意見をまとめることができました。



言いあだ名 → いいあだ名
上記で言ったとおり → 先に述べたように 

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