創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   秘密のドア   こゆき

 私は、「わたし」なんだ・・・。たまに、ふっと変な気持ちになることがある。私という存在がこの世界に生きていることを疑問に思うのである。「私」という一人しかいない存在を説明することは私自身でもできない。そういう、神秘的な「何か」を感じることがたまにあるのである。
 確かに、他の物や人から自分を見出すこともある<複数の意見一>。私は体育大会で、百メートル走をすることになった。私は走ることが速いわけではないし、そもそも百メートル走自体もじゃんけんに負けてなってしまったので、乗り気ではなかった。しかし私の友達が、得意ではない高跳びを一生懸命にやっている姿をみて、私はこの人を見習わなければいけない、と感じた。目標はあの子、と決めてどうやったら早く走ることができるか、この足は上げた方がいいな、など考えて、それを実行するうちに速くなっていくような気がした。そして、こうした、他の人からの力で私は努力する自分を見出せたのではないだろうか、と私は思う。
 しかし、私は他の人からは得られない「私」もあると思う<複数の理由二>。私は国語の時間に「田中正造」という人の話を学習した。それが私の頭から離れないのだ。田中正造は、足尾銅山が引き起こす害で困っている人々を自分の人生のすべてで、決してあきらめず、自分の意見を貫き通した人だ。自分の道を自分で決めた人だ。極めたからこそ、最後には必ず「自分」を見つけることができるのだと思う。
 このように、他人から見つけられる「私」と、自分の道を貫くことで感じる「私」がある。だが、一番大切なことは、自分を大切にすることで、自分の価値を見つけ出すことではないだろうか<総合化の主題>。自分を大切にし、自分を深く考えることで見つける長所や短所などが、自分の一人だけの価値なのだ。それが「私」という秘密のドア<例え>を開ける第一歩なのだと私は思う。

   講評   koni


【複数の意見】 意見を2つ簡潔に挙げることができました。

【体験実例】 体験実例を書くことができました。「努力する自分を見出せた」という結論の部分が特にすばらしいです。
例「そもそも百メートル走自体もじゃんけんに負けてなってしまったので、乗る気ではなかった。→そもそも百メートル走で出たかったわけではなく、じゃんけんに負けてしまいしぶしぶの出場で、乗る気ではなかった。」
 歴史(伝記)実例を入れることもできました。歴史を勉強することで、生き方を学ぶことができるんだね。とても良い説明です。

【ユーモア表現・名言の引用】 百メートル走に出場しなければならなくなったときのちょっとふてくされたような気持ちのところにクスッと笑える表現が入ってもおもしろいかも。

【総合化の主題】 よく考えて書くことができています。自分のことも大好きで、自分の家族も大好きで、住んでいる町も国も大好きで、だからこそ短所も見えるし愛のある批判もできる。そういう生き方をしていきたいと私も思います。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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